SNSマーケ成功のカギは?InstagramとTiktokをマーケティング視点で比較分析【リデル調査】

ECのミカタ編集部

SNS・インフルエンサーマーケティング事業を展開するLIDDELL株式会社 (本社:東京都港区、代表取締役:福田 晃一、以下「リデル」または「同社」) は、インフルエンサーを対象に、Instagram(インスタグラム )とTikTok(ティックトック)のPR案件に関するアンケートを実施致し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

▶調査期間:2022年8月9日〜8月10日

▶対象者:InstagramとTikTokのPR案件経験があるインフルエンサー100名

▶調査方法:オンライン

併用することで相乗効果が生まれる

InstagramとTikTokのPR案件に関する使い分けについて聞いたところ、Instagramに関しては「魅せる」「フォトジェニック」などを心がけており、自身の「世界観」と案件の「ブランドイメージ」との<繋がり>を大切にしているといった意見が多い傾向があった。

TikTokに関しては「分かりやすさ」「ハウツーやノウハウ」「スピード感」などを意識した動画を制作しており、<面白さ>や<拡がり>などを意識して案件に対応しているという意見が多い傾向があった。また、InstagramとTikTokをクロスチャンネルさせて、相互移動させているといった声も散見された。

PR案件、インスタは対応幅が広くTikTokは狭い

PR案件、インスタは対応幅が広くTikTokは狭い

PR案件で多いジャンルを複数回答でそれぞれ聞いたところ、10名以上が選択したジャンルはInstagramが13種、TikTokが4種となり、Instagramの方が明らかに多くなった。

ジャンルごとの特徴は、「ファッション・雑貨」「エステ・美容サロン」「食品・飲料」など<魅せる>ジャンルの差が大きく、一方で「ゲーム・アプリ」に関してはInstagramが0名、TikTokが4名となり、TikTokで担っているジャンルがあることがわかった。

またインフルエンサー1名あたりが担うジャンル数の平均で比較すると、Instagramは3.9種、TikTokは1.8種で、最大はInstagramが14種、TikTokが6種と大きな差があった。

PR案件依頼時の自由度は?

PR案件依頼時の自由度は?

PR案件を依頼された際の自由度を聞いたところ、「ご自身の世界観で〜」など任されることが多いと回答したのが、Instagramでは71%、TikTokでは57%とInstagramが14p高い結果となった。一方、細かく指定されることが多いと回答したのが、Instagramでは7%、TikTokでは23%とTikTokが16p高い結果となった。

コスメ関連のPR案件を多く請け負うインフルエンサーからは、「TikTokでは動画のセリフをテキスト化した字コンテや構成案の事前提出があり、すべてチェックされる」という声も。これは、TikTokの面白くするために誇大に表現してしまう傾向や、薬機法などへの対応を考慮して、依頼する企業がリスクヘッジのために自由度の低い依頼をしているのではないかと分析している。

SNSマーケ成功のカギは?

SNSマーケ成功のカギは?

InstagramとTikTokは対比されることが多くなっているが、今回の調査で、SNSのスペシャリストであるインフルエンサーはInstagramとTikTokをそれぞれの特徴によって使い分け、自身のコミュニティの拡大と企業のマーケティング・コミュニケーション活動に貢献していることがわかった。

またInstagramでは価値観が合う人をフォローして、自分が好きなモノと出会いたいとセレクトショップのような使い方、TikTokは興味関心のないモノとも出会ってしまうことが前提にあり、その偶然性を楽しむバラエティショップのような使い方をされているようだ。

現在のSNSマーケティングにおいて重要なのは、各SNSパーパス(何の目的でコミュニティが在るのか)、ユーザー属性やカルチャーなどを理解することだと同社は述べている。

サマリー

調査の結果、InstagramとTikTokの特徴を踏まえてインフルエンサーは明確に使い分けていることがわかった。またInstagramはより一般化し、オールジャンルに訴求する傾向が強い。一方でTikTokはジャンルに偏りがみられた。

SNSを活用してのマーケティングやプロモーションを考える場合「ユーザーとのロイヤリティ構築」や「新規流入の企図」といったそれぞれの施策ごとの目的と成果を設定することが基本となる。そこにおいてさまざまなSNSプラットフォームの特性を理解した上で的確に使い分けを行い、相乗効果を狙うのがひとつの定石ともなりそうだ。

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