海外配送を代行に依頼するメリット・デメリット。代行会社5社の特徴や選び方のポイント

ECのミカタ編集部

海外配送を代行に依頼するメリット・デメリット。代行会社5社の特徴や選び方のポイント

EC事業の海外進出に向け、海外配送を代行会社に依頼したいと考える担当者もいるだろう。一方で、どのような代行会社を選んだらよいのか悩むケースも少なくないようだ。今回は、海外配送代行の概要や代行会社に依頼するメリット・デメリット、海外配送に対応する代行会社5選を紹介する。最後に、代行会社を選ぶ際のポイントも紹介するので、導入時の参考にしてもらいたい。

目次

●海外配送の代行とは
●海外配送を代行会社へ依頼するメリット・デメリット
●海外配送ができる代行会社5選
●代行会社を選ぶポイント
●まとめ

海外配送の代行とは

海外配送の代行とは、自社商品などの国内商品を海外へ向けて発送する際、配送作業を委託できるサービスのことだ。依頼する代行会社によっては、発送のみに限らず国際的な電子商取引である越境ECの配送業務を総合的にサポートしてくれるケースもある。

海外配送業者に依頼可能な業務内容は以下の通りだ。

1、入荷
2、ピッキング
3、検品
4、在庫管理
5、受注業務
6、梱包やラッピング業務
7、インボイス作成などの発送業務
8、返品対応
9、クレーム対応
10、決済処理

海外発送に向け、ほどんどの業務を担ってくれるため、配送に関する業務の効率化を図れるだろう。一方で、代行業者によってサービスの内容が異なるため、何をどこまで行なってくれるのか、サービス内容を細かく確認して依頼することが重要だ。


海外配送を代行会社へ依頼するメリット・デメリット

海外配送を代行会社に依頼するメリット、デメリットを確認しておこう。

代行会社を利用して海外配送を行うメリット


メリットは「本来の業務に専念できる」「人為的ミスを最小限にできる」「配送コストを抑えられる」の3つが挙げられる。

前述のように、配送業務は手間や時間のかかる作業が多いが、専門の代行会社に委託することで、本来の業務に集中できるといったメリットがある。例えば、配送業務をアウトソーシングできれば、販売戦略や新規の仕入先の開拓といった、利益に直結するような業務に取り組むことも可能となるだろう。また、海外発送時は、「インボイス作成」や「関税に関する処理業務」など、国内発送にはない業務も発生する。書類の手続き以外に、誤発送や破損といったリスクも伴うため、代行会社に依頼し人的ミスを最小限に抑えられることは、配送のクオリティを維持するためにも重要なポイントだろう。

さらに、個人配送より配送コストを抑えられるというメリットも忘れてはならない。代行会社は、会社全体で大量輸出を行っているため、配送会社と大口契約を結んでいるケースが一般的だ。大口契約は、通常より配送コストが少なく済むため、安い料金で利用可能となる。他にも、「通関」に関して代行会社を通すと、簡易通関になるため配送スピードが早くなるケースが多い。

海外配送の代行会社活用は、小口契約で配送会社を利用するよりも、コストを抑えて配送スピードを早めるといった効果が期待できるのだ。

海外配送を代行会社へ依頼する際のデメリット


海外配送を代行会社へ依頼する際に注意するべきデメリットは「初期費用や手数料がかかる」「ミスに対応する必要がある」「柔軟な対応が難しい」の3つだ。

海外発送の代行サービスを利用する場合、基本的な料金は「初期費用+実質配送料+代行手数料」となる。ここに、代行会社によってはオプション料金が発生する。代行会社を選定する際、何にどのくらいの費用が発生するのか、総合的な判断が不可欠になっていくだろう。また、代行会社に依頼したからと言って、絶対にミスがないとは言えない。問題が発生した場合の対処法を考えておくことも重要だろう。

さらに、代行会社の利用は、急なキャンセルが発生した場合などに、柔軟な対応が難しいということも注意が必要だ。海外への配送代行サービスは、一般的に検品から発送における一連の流れをマニュアル化している。代行会社の規約内容に合わせた対応が求められる場合が多いため、イレギュラーな事例があった場合に、どのように対応しているか確認しておこう。


海外配送ができる代行会社5選

海外発送が依頼できる代行会社5社について、特徴を確認していこう。

ロケーションズ


ロケーションズは、世界120カ国以上に向けて海外出荷の代行サービスを行う会社だ。商品は1つからでも依頼が可能で、英語はもちろん中国語やフランス語、インドネシア語など10カ国の出荷通知メールに対応している。また、ASPサービスを採用しているため、データのやり取りで簡単に発送まで依頼が行えるといった特徴がある。

ロケーションズ

転送コム


転送コムは、10年以上の運用実績を持ち、1,700以上のサイトが導入している発送代行会社だ。初期費用や導入費用は全て無料で、導入も簡単に行えるといった特徴がある。サービス活用時は、自社のECサイトに転送コムの紹介バナーを掲載するだけで、海外発送への手続きが可能になるため、業務フローを変更する必要がなく手軽に取り入れられる。

転送コム

オープンロジ


オープンロジは、10,000社以上の導入実績を誇る、物流におけるフルフィルメントを実現する発送代行会社だ。オープンロジの倉庫で商品管理や保管が可能で、注文が来たタイミングに依頼を行うだけで商品の発送が完了する。初期費用や固定費はなく、入庫や保管、配送など利用した分のみのため、料金内容がわかりやすいといった特徴がある。

オープンロジ

エスプールロジスティクス


エスプールロジスティクスは、商品の注文処理から倉庫の管理、発送といった物流のすべてをフルフィルメントしている発送代行会社だ。豊富な実績やノウハウ、人材を活かし、「見える化運営」による物流の最適化を提案し、成長の後押しも手がけている。越境ECにおいても、法務や税務、サイト作成など多方面のサポートを提供している。

エスプールロジスティクス

転送Japan


転送Japanは、日本から海外へ商品を届ける転送サービスを手がける会社で、手数料の安さに大きな特徴がある。EMSと呼ばれる日本郵政グループの国際スピード郵便の送料は最大4%の割引があり、海外発送の手数料は重量物であっても最大500円と格安だ。また、転送Japanに届いたその日のうちに送料を顧客に通知し、最短3日で配達も可能となっている。

転送Japan

代行会社を選ぶ5つのポイント

最後に、海外発送の代行会社を選ぶ際の5つのポイントを確認しておこう。

依頼における連携体制


海外発送の代行サービスを利用する場合、依頼における連携体制は重要なポイントだ。例えば、商品に関する問い合わせをした際、レスポンスが丁寧で迅速であることや、商品の在庫管理が販売サイトと連携できるシステムがあると、連携体制を整えやすい。連携が強化できる業者を選定することで、海外配送に向けた品質向上も期待できるだろう。

カスタマーサービスの対応


選定時は、代行会社によるカスタマーサービスの対応についても確認しておこう。例えば、発送する商品について管理ページ上でミスを確認した際に、カスタマーサービスに連絡し迅速な対応ができる代行会社であれば、その後の損失を防ぐことにつながる。カスタマーサービスの対応によっては、会社の損失や手間を増加することに直結するため、十分な見極めが必要だろう。

サービス内容の柔軟性


サービス内容の柔軟性は、代行会社によって大きく異なるポイントと言える。何をサポートしてほしいのか明確にしておくことで、会社選定時に比較がしやすくなるだろう。まとめ発送や現地語でのカスタマーサービスの提供、広告の同梱の可否など、細かなサービス内容を確認していこう。

発送方法の種類


代行会社によっては、扱っている発送方法の種類が異なるため、対応可能な発送方法について目を通しておくことも大切だ。発送方法によっては、到着までにかかる日数が変わってくる。どのくらいで届けたいのか検討したうえで、希望する発送方法に対応している代行会社を選択しよう。

総合的な料金内容


ここまでのポイントを検討したうえで、総合的な料金内容を比較していこう。総合的な料金内容を比較する際、コストを大きく左右するポイントとして「月額料金の有無」がある。大口の定期的な発送を依頼する場合、月額料金がかかる代行会社の方が、1商品にかかる配送コストを抑えられる。しかし、小口の契約を希望する場合は、月額料金が発生すると発送コストが大幅にかかってしまうことが考えられるため、月額料金が発生しない代行会社を選ぶことをおすすめする。



まとめ

海外展開を支える際に重要と言える海外配送の代行会社。海外配送は、国内配送に比べ手続きが複雑であるため、ミスが生じたときの対応も十分に検討しておく必要がある。代行会社によって、料金内容はもちろん、強みとなるサービス内容も異なることから、今回の内容を参考に、自社が求める目的を明確にして代行会社を選定してみてみよう。

EC専門の委託先選定はECのミカタへ

EC専門の委託先選定はECのミカタへ

ECのミカタが運営するマッチングサービスです。ECサイトに特化したメディアを運営する専門コンシェルジュが、丁寧なヒアリングを行った上で、最適な企業をご紹介します。

そのため業務の知識が全くなくても、マッチ度の高いパートナーさんと出会うことが可能です。希望する会社が決定すれば、最短1営業日で企業との商談のセッティングを行います。商談日や商談方法だけでなく、断りの依頼も全てコンシェルジュに任せることができるため、じっくり選定に時間をかけることが可能です。

ECのミカタに委託先を相談する


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事