EC「カゴ落ち率」平均は約64.7%【イー・エージェンシー調査】

ECのミカタ編集部

カゴ落ち対策MAツール「カートリカバリー」などを展開する株式会社イー・エージェンシー(本社:東京都千代田区、代表取締役:甲斐真樹)は、ECサイトのカゴ落ちによる機会損失状況を把握するため、同社がサービス提供している自社プロダクトブランド「さぶみっと!」の1つであるカゴ落ち対策MAツール「CART RECOVERY(カートリカバリー)」の利用状況を2021年4月から2022年9月の間で調査し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

調査期間:2021年4月~2022年9月

調査対象:850サイト

調査方法:売上については送料等を含まない金額にて算出

「カゴ落ち」売上の約2倍か

「カゴ落ち」売上の約2倍か

一般的に「カゴ落ち」(ユーザーが商品をカートに入れたにも関わらず購入に至らないこと)の割合は70%と言われている。実際にカートリカバリーの利用状況でもカゴ落ち率は平均で約64.7%となった。また、カゴ落ちによる機会損失額を調査したところ、平均で売上の約2.0倍にのぼることがわかった。

2021年4月~8月までのカゴ落ちによる機会損失額は売上の約1.8~2倍前後、12月は約1.7倍となり、1月~3月では約1.9~2倍ほど発生していた。特に差が広がった2021年9月は、最大で売上の約2.4倍も機会損失していた。

2020年も9月に最も番機会損失額が高くなっており、夏の最終セールや中間決算などによりECサイトで購入を促すケースが多いと同社は考察している。ただ、2022年9月は、そこまで差が広がってはいなかった。コロナ禍の状況が落ち着いてきており、ECよりも実店舗に足を運ぶ人も増えてきたことも要因として考えられるとしている。

売上の約2.0倍がカゴ落ちしていると想定した場合、例えば、「カートインユーザー数が3,000人、月商が500万円のECサイト」では、カゴ落ちしたユーザー数は約1,941人、カゴ落ちによる機会損失額は約1,000万円発生している可能性があることになる。

サマリー

このように同社によってECサイトのカゴ落ちによる機会損失状況を把握するため、利用状況を2021年4月から2022年9月の間で調査された。調査の結果、ECサイトの機会損失額は平均で売上の約2倍となっており、カートに商品を入れて購入をしなかったカゴ落ち率は約64.7%となった。

売上の約2.0倍がカゴ落ちしていると想定した場合、例えば、「カートインユーザー数が3,000人、月商が500万円のECサイト」では、カゴ落ちによる機会損失額は約1,000万円発生している可能性があることが示された。

ECにおける「カゴ落ち」は、機会損失として代表的なものだが、今回の調査によって数値により定量化し、可視化された。「カゴ落ち」は、適切な施策をとれば軽減できるものでもあり、今回の調査はその施策を考える上でも有用なものと言えそうだ。

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