ディーアンドエムがリマーケティングツールを拡充、EC事業者支援策を強化
株式会社ディーアンドエム(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:金丸悠一、以下「ディーアンドエム」または「同社」)は、株式会社ジーニー(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:工藤智昭、以下「ジーニー」)と業務提携し、通販事業者向けに獲得効率に寄与するツールの提供を拡充することを公表した。
一度離脱した見込顧客を拾い上げる
株式会社クロス・マーケティンググループ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長兼CEO:五十嵐幹、東証プライム3675、以下「クロス・マーケティンググループ」)のグループ会社であるディーアンドエムは、ECサービスを展開する事業会社様のサポートを強化する取組みの1つとして、ジーニー」と業務提携し、通販事業者向けに獲得効率に寄与するツールの提供を拡充することを公表した。
ディーアンドエムは、仮説とデータを組み合わせたデータドリブンなマーケティングを掲げ、800万人に及ぶアンケートアドネットワークを構築しており、アンケートアドネットワークから取得する消費者の意識・意見や行動ログデータを軸に、仮説の構築と検証を行うことを強みとし、通販事業者の新規獲得やLTV向上においてのマーケティング戦略立案から、広告施策の実行まで一気通貫でサービスを提供。その取り組みの一環として、今年5月に、サイト来訪者の離脱防止と、見込み顧客に分かりやすいキャンペーンなどのお知らせを提示する機能を持つLP離脱防止ツール「Commerce Hacker」を提供している。
ジーニーは、「誰もがマーケティングで成功できる世界を創る」、「日本発の世界的なテクノロジー企業となり、日本とアジアに貢献する」という2つのパーパス(企業の存在意義)のもと、企業の収益拡大・生産性向上など様々な課題解決につながるソリューションを開発・提供するマーケティングテクノロジーカンパニーだ。「チャットボット」や「Webサイト高速化ツール」など、CVR向上と工数削減を同時に実現する数々のソリューションを提供している。
今回、同社とジーニーとの連携により、LP離脱防止ツール「Commerce Hacker」に加え、「一度離脱した見込顧客を拾い上げるリマーケティング機能」の拡充を行うこととなった。
リマーケティング機能の概要と特徴
同社がまとめるリマーケティング機能の概要と特徴は、次の通りだ。
同機能は、購入フォーム上での入力中で離脱したユーザーに対して、一定時間後にメール/SMS(Short Message Service)を送り、商品が未購入であることを伝え再度商品購入を促す仕掛けとなっている。
◆離脱した本人に直接アプローチ
一般的には、購入ページでの離脱者に対しては、後日サイト来訪者へのリターゲティング広告によるリーチがメイン施策となるが、離脱者本人に直接的にアプローチをする施策ではないため、再購入を誘導するための費用や時間がかかること、また昨今のCookie規制課題から効率が上げにくくなっているといわれている。同機能は、離脱した本人に直接リマインドを働きかけることができるためコンバージョン効果を見込める。
◆SMS(Short Message Service)にも配信が可能
提供拡充されるサービスの大きな特徴は、メール配信だけではなく、SMSにも配信ができる点だ。SMSは開封率がとても高いアプローチ方法で、コンバージョン効果を狙える。同サービス実績において3~6%のコンバージョン率となっている。SMS送信サービス市場(国内)も今後大きく伸びると考えており、機会損失を防ぐ施策として重要な役割を担っていくことが想定される。
◆送信回数や、送信タイミングの要望に合わせたカスタマイズが無償で実施可能
例えば「【離脱後10分経過で】初回送付【翌日18時に】2回目送付」といった設定がプロダクト毎に可能なため、効率化を図ることが可能だ。
高まる「気持ちに寄り添うマーケ」の重要性
同社も述べているが、近年、生活者のオンライン購買が進む中、実店舗からECサービスへと展開する小売事業者が増え、2013年から2021年までの8年間で約2.2倍と、BtoC-EC市場の拡大傾向は続いており、並行してEC化率も毎年約0.5%ずつ増えるなど急激な成長を遂げている。
一方、ナショナルクライアントのEC参入も定常化し、レッドオーシャン化が加速。オンライン広告環境も悪化し各社新規獲得に苦戦しているといわれている。このような環境下において、顧客となる消費者のニーズ、気持ちに寄り添う観点でのマーケティングの重要性は、より一層高まっている。
特にオンライン広告環境の悪化に伴い自社のサイトやランディングページに来訪した層を取りこぼさないようにすることは、機会損失を防ぎ新規顧客獲得の効率を少しでも改善していくための施策として重要な要素だ。
このような情勢を背景に、同社には、昨今のCookieレス問題に代表される「1度サイトから離脱してしまった人へのアプローチ」についての相談が多く寄せられていたという。この声に対応するために、提携を通した新サービスの提供に至ったのだ。
ディーアンドエムは今後について、企業の「マーケティングパートナー」として、市場環境の変化や複雑化していくニーズに対応できるよう、様々なサービスの提供、提案を積極的に進めるとしており、これからの展開にも注目と言えそうだ。