ブックオフオンラインに「KARAKURI chatbot」の導入が決定

ECのミカタ編集部

ブックオフが、デジタル顧客接点の強化に「KARAKURI chatbot」を採用

カスタマーサポート特化型AIチャットボットを提供するカラクリ株式会社(以下:カラクリ)は、ブックオフコーポレーション株式会社(以下:ブックオフ)が運営する公式通販・買取サイト「ブックオフオンライン」に、「KARAKURI chatbot」の導入が決定したことを公表した。

顧客接点拡大のDXを総戦力でのぞむ

2007年に開始した「ブックオフオンライン」は、2022年11月時点で登録会員数500万人、常時400万点の在庫数を誇る日本最大級の中古販売・買取サイトだ。

カスタマーセンターには日々多くの問い合わせが寄せられることから、業務効率化などを目的として2017年ごろから複数のチャットボットを断続的に試験導入していた。しかしチューニングには一定の難易度や工数が伴い、運用面でシナリオ設計や更新業務は特定の担当者に負荷が集中し、手法やノウハウも属人化するという課題を抱えていた。

従業員がグループ競争力の源泉と考えるブックオフグループは、パート・アルバイトスタッフ、社員全員の「個の成長」を促せるように権限委譲などを積極的に行っていくカルチャーがある。このような背景をもとに、顧客接点拡大のDXも総戦力でのぞめるよう、チーム全員が運用できる「KARAKURI chatbot」の選定に至ったとしている。

業務の効率化と顧客対応品質の向上を実現

業務の効率化と顧客対応品質の向上を実現

「KARAKURI chatbot」はAIチャットボットの回答精度を上げるために、質問・回答パターンの登録・学習を行うためのインターフェース領域で特許(第6442807号)を取得している。

直感的な操作でAIをトレーニングできることから、誰でも簡単に最小の運用工数でAIを育てることが可能となるだろう。「KARAKURI chatbot」導入によって、ブックオフでは属人的になっていたチャットボット運用をチーム体制での運用に切り替えることに成功した。結果として、多くのメンバーに業務を任せられるようになったことでチーム全体の業務効率の向上に加え、タイムリーな更新による顧客対応品質の向上も実現したとしている。

また、「KARAKURI chatbot」によるユーザーの行動・会話ログからAIが「困りごと」を予測するWeb接客機能も活用している。ただ単に自動応対するだけではなく、能動的に「困っている」ユーザーを特定し、ニーズにマッチした起動メッセージでの対応が可能となった。

問い合わせ件数が35%削減

今回「KARAKURI chatbot」の導入について、ブックオフカスタマーコミュニケーション部長である菊谷一郎氏は以下のようにコメントしている。

「ブックオフはリユースを通じて多くの人に豊かな生活を提供することを事業コンセプトとしており、お客様にお手頃価格で中古商品をお買い求めいただくためには、社内の生産性向上も重要です。日常業務は常に横展開とスタッフへの権限委譲をし、業務の標準化を進める私たちにとって、DX推進もチーム全体で取り組むことが大前提でした。その点で、初見のスタッフにも直感的に操作できる「KARAKURI chatbot」は理想的でした。業務が属人化しないことで安定したチューニングを継続でき、導入前対比でお客様問い合わせ件数は35%削減しています。次なるステップとして、「KARAKURI chatbot」を選定した1つの理由でもあるAIの行動予測機能を活用した『攻めのオンライン接客』への進化も検討していきたいと考えています。チャットボットの露出を増やし、顧客接点を拡大することで、お客様の『また利用したい』につながるカスタマーコミュニケーションを進めていきます」

問い合わせに対して即座に的確な回答がもらえることは、顧客にとっても購買時のストレスを大きく削減できる上、売上向上にも直結するだろう。すでに問い合わせ件数が35%も削減されたことからも分かるように、「KARAKURI chatbot」の導入はブックオフにとっても顧客にとってもメリットの大きなものとなっているはずだ。今後もブックオフは「KARAKURI chatbot」を活用しながら、「攻めのオンライン接客」を目指すとしており、さらなるサービス向上が期待されるだろう。

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