【2023最新】SEOで重要視されるE-E-A-Tとは?評価基準や高め方を解説

ECのミカタ編集部

【2023最新】SEOで重要視されるE-E-A-Tとは?評価基準や高め方を解説

SEOにおいて、近年ますます重要度が上がっているE-E-A-T(旧・E-A-T)。検索順位を向上させるために、意識したい重要な考え方です。聞いたことがある・なんとなくのイメージはできるという人でも、具体的にどう実践に落とし込めばいいかは把握しきれていないかもしれません。この記事では、サイトのSEO改善を目指すならぜひ理解しておきたいE-E-A-Tについて詳しく解説します。

近年とくに重要視されている「E-E-A-T」とは?

「E-E-A-T」とは、GoogleがWEBサイトやコンテンツの品質を評価する際に用いられている、4つの基準をあらわす言葉です。4つのアルファベットは、それぞれExperience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)の頭文字です。ページに掲載されている情報が信用に値する質のよいものであるかどうかを判断しています。

従来はExpertise・Authoritativeness・Trustworthinessの3つで「E-A-T」とされてきましたが、2022年12月15日から新たにもうひとつの「E」、Experienceを基準に加えるとGoogleによって発表されました。「E-E-A-T」に関する記述は、Googleの検索品質評価ガイドラインでも度々登場します。

検索品質評価ガイドラインとは、検索エンジンとしてのGoogleが、WEBコンテンツを評価する基準を示した資料です。「General Guidelines」という名前で公表されています。Googleは、このガイドラインに記載されている評価軸によってWEBサイトやコンテンツの品質を判断し、検索結果の順位を決定しています。

公表資料は全編英語版のみです。そして、アップデートにより度々内容が変わります。本記事で紹介する「E-E-A-T」についても、12月15 日のアップデートで変更点が発表されました。SEO対策をするうえでは、サイト評価を高く保つため、定期的に更新内容のチェックをしておくことがおすすめです。

では、なぜ「E-E-A-T」が近年ますます注目されているかというと、Googleの低品質なコンテンツの量産を抑えたいという意図があります。Googleは広告収益にとって成り立つビジネスモデルをとっているため、たくさんのユーザーから「信頼できる」「使いたい」と思われるサービスでなくてはなりません。

そのためには、ユーザーに求められる“よい”コンテンツや情報の提供が必要です。そこで、良質なコンテンツを増やすため、評価の仕組みである「E-E-A-T(当初は「E-A-T」)」の重要性が増したのです。

以下では、「E-E-A-T」がそれぞれどんな定義でコンテンツを評価しているのか、詳しく解説していきます。

Expertise「専門性」


専門性とは、コンテンツのトピックについて、作成者が十分な知識やスキルを持っているかどうかを示す概念です。さらに、その作成者が誰であるかがわかる透明性もセットで評価されると考えられます。平たく言えば、素人の発信する情報よりもプロの発信する情報の方が、トピックに関する知識量やスキルが高いため優先的に評価されるのです。

Authoritativeness「権威性」


権威性とは、コンテンツ作成者や掲載サイトが、有力な情報源として世間からどれだけ認知されているかどうかを示すものです。具体的な基準値などはありませんが、たとえばメディアへの露出が多い有名人や、指名検索数の多い企業、SNSのフォロワーが多いアカウントなどは権威性が高いと評価される傾向にあります。

Trustworthiness「信頼性」


コンテンツが正確であること・誠実であること・安全であることなど、信用するに値する内容であるかどうかを示す概念です。情報に間違いがあると評価が下がるのはもちろん、ユーザーの誤解を招きやすい誇張された表現なども、信頼性を低くする一因となります。また、非SSL接続(HTTP通信)のページも、通信の安全性に劣るため評価が下がります。

一方で高い評価を受けるページの特徴は、以下のようなものです。

・法律など確かな情報を参照して作成されている
・正しい表現が使われている
・作成者の私利私欲が交えられていない
・SSL接続(HTTPS通信)である

Googleは、「E-E-A-T」の中でもこの信頼性が中心的な存在であると述べており、とくに重視していると考えられます。信頼性の中に、コンテンツ作成者の専門性・権威性・経験の総合点も含まれているという風に考えてもよいかもしれません。

Experience「経験」


2022年12月から新たに加わった指標です。コンテンツが、作成者の十分な経験にもとづいて発信されているものかどうかの評価となります。

たとえば、、釣り歴1年未満の初心者による釣りノウハウを紹介したブログよりも、釣り歴20年でさまざまな釣り場に赴いたことのある人物が運営するブログの方が、信頼できる情報を発信ができるよねという内容です。

つまり、経験が豊富な作成者によるコンテンツのほうが、よりトピックに関して詳しく、網羅性や正確性が高いと判断されるという考え方です。

Googleによれば、このアップデートは、まったくの新しい概念が追加されたわけではありません。コンテンツ作成者・発信者の経験値は従来でも品質評価の観点で重要視されており、今回あらためてそれが明文化された形になります。

YMYL領域ではとくにE-E-A-Tが重視される

「E-E-A-T」は、YMYL領域と呼ばれるジャンルにおいてとくに重要視されています。YMYLとは「Your Money or Your Life(あなたのお金、あなたの人生)」という言葉の略語です。つまり、お金や生活に関連するトピックはユーザーにとってとくに重要度が高いため、より厳密に信頼性が問われるのです。

なお、YMYLに該当するジャンルは以前「検索品質評価ガイドライン」で公表されていましたが、2022年7月28日のアップデートから記載されなくなっています。

具体的には、下記に関する商品やコンテンツがYMYLとして従来分類されていたものですが、年々、Googleのアップデートに伴って領域が拡大する傾向にありました。

・金融取引
・株
・医薬品や医療
・健康、メンタルヘルス
・法律
・災害情報
など

ガイドラインへの明確な記述がなくなったことにより、今後はさらに広い領域で、E-E-A-Tの重要度が高くなる可能性も考えられるでしょう。

SEOにおけるE-E-A-Tを高めるポイント

どうすればE-E-A-Tを満たしているサイトとして検索エンジンに評価してもらえるか、対策のポイントを紹介します。

「誰」が発信しているか?信頼性を高める


コンテンツの作成者や発信者がどこの誰であるかを掲載すると、情報の信頼性を高めやすくできます。もちろん、掲載する内容は発信者自身の権威性や経験値を証明するものであることが大切です。

信頼性の高さは、基本的に下記条件にあうコンテンツが優先的に評価されています。

・素人よりも専門家による発信情報
・正確性がある
・専門的で詳しい解説
・Aboutページや運営者情報で、発信者の情報がきちんと明示されている
・発信者に権威がある(Wikipediaに載っている、書籍を出している、SNSでの知名度が高いなど)

ただ、新規でローンチしたばかりのサイトの場合、コンテンツの作成者自身や運営元にあらかじめ権威性があるとは限らないでしょう。その場合有効なのは、監修の依頼です。外部の専門家に寄稿や監修をお願いすることで、コンテンツの信頼性を高められます。

その際も必ず、監修者の経歴や公式サイトの情報などをコンテンツ上に掲載するようにしましょう。

ドメインの評価を高める


いわゆるドメインパワーと呼ばれる、サイト自体の評価を高めることも重要です。ドメインパワーは、被リンクの数や質、サイテーションといった要素によって評価されます。

サイトのプロモーション戦略を策定する段階で、いろいろなサイトから言及されたり、引用元として被リンクを獲得できたりするような施策が設定されていると実践しやすいでしょう。

運営元の企業評価を高める


サイト運営元の企業自体の信頼性も、「E-E-A-T」に深く関わってきます。要するに、「ちゃんとした企業が運営している、ちゃんとしたサイト」であるというイメージが大切なのです。そのためには、企業名のサイテーションや指名検索を増やす努力が求められます。

評価を高めるのに有効とされている対策は、積極的な企業広報活動です。メディアへの露出を増やして知名度をあげるのもひとつの手段ですし、プレスリリースの配信にも効果を期待できます。プレスリリースには、企業活動の内容を外部へ伝えるほか、記載する情報を参照して第三者のメディアがコンテンツを作ってくれるというメリットがあるためです。

一次情報を発信する


一次情報も、SEOの面で非常に価値が高いとされるものです。一次情報とは、そのサイト運営元が独自に調査・集計したデータや発信者自身の主張、実際の経験にもとづく見解など、オリジナルの情報です。

他社からの受け売りではない情報をコンテンツに加えられるので、作成者・発信者がトピックに関して豊富な知識があると判断されます。

他者の情報を掲載・引用する際にも、一次情報であること・さらにその品質がよいものであることが大切です。政府や自治体などの公的機関、専門家、企業による公表データは一次情報として信ぴょう性が担保されています。引用する際、必ず出典情報を明記しておくことも忘れないようにしましょう。

「誰」に向けて情報発信しているかを明確にする


その情報が誰のために発信されているものなのか、コンテンツの目的が明確であることもE-E-A-Tを高めるポイントのひとつとなります。

雑記ブログやジャンルの広いまとめサイトよりも、あるテーマに特化して専門情報を発信しているサイトの方が、専門性の面で高く評価される傾向です。メディア全体に一貫したテーマをもたせてある方が、信頼性を高める上では効果的です。

サイトの目的を明確化するためには、きちんと情報を届けたい相手のペルソナを設定することがおすすめ。どのような問題やニーズを抱えている人物なのかを整理し、この人が喜んでくれる・この人にとって役立つ情報となるよう意識をして情報発信を行うと、自然と専門的なページを作成しやすくなります。

もしも掲載内容がジャンルをまたぐような雑記サイトを運営しているのであれば、カテゴリごとのテーマ性・統一性を意識してみるとよいでしょう。

まとめ

SEOの評価軸は、つねに固定されているわけではありません。サイト品質を評価する検索エンジンのアルゴリズムは、定期的なアップデートにより変化します。そのため、「必ずこうすれば評価があがる」という明確な基準は存在しないのが対策の難しい点です。

しかし、そもそも検索エンジンが目的とするのは、シンプルに「ユーザーの検索意図に従って良質なコンテンツを提供すること」です。つまり「E-E-A-T」は、Googleが検索エンジンとしてもつ価値観をわかりやすく示したもの、と考えられます。検索エンジンの方針や考え方を理解すれば、SEO対策のハードルは下がります。この記事が、あなたのサイトの改善に役立てば幸いです。


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