O-PLUXがBOTCHAN Paymentと連携、不正注文を決済前に防止
かっこ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長CEO : 岩井 裕之、証券コード:4166、 以下「かっこ」または「同社」)が提供する「O-PLUX」は、株式会社wevnal(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:磯山 博文、以下「wevnal」)が提供する「BOTCHAN Payment」と連携した。
横行するアフィリエイトの不正対策にも対応
クレジットカードの「なりすまし注文」等の不正検知サービスを提供している、かっこ社は、同社が提供する不正注文検知サービス「O-PLUX(オープラックス)」がwevnalの提供する、決済機能も兼ね備えたチャットフォームサービス「BOTCHAN Payment(ボッチャン ペイメント)」と連携したことを公表した。
同社は、連携によってチャットフォーム経由でのアフィリエイト報酬を狙うなどの不正注文を防止するとともに、ネット通販事業者における住所確認や本人確認等の業務効率化を実現するとしている。なお「BOTCHAN Payment」をご利用のEC事業者は、オプションとして不正対策ができるようになる。
かっこが提供する不正注文検知サービス「O-PLUX」は、注文データをもとに通常の注文か不正注文かを判定するサービスだ。データサイエンスを活用した独自の審査ロジックにより不正注文をリアルタイムに検知し、クレジットカードのなりすまし注文、不正転売・悪質転売、後払い未払いなどの不正被害の防止及び審査業務の自動化を実現するサービスとなっている。
またBOTCHAN(ボッチャン)は、消費者および企業のLTV最大化をブランド体験(Brand Experience)の向上を通じて実現する BXプラットフォームだ。そのなかでも ウェブ接客ツールであるチャットフォームに決済機能を搭載したチャットフォーム決済サービス「BOTCHAN Payment」は、エントリーフォームの最適化を図り、CVRの向上に貢献している。
連携メリット
同社は、今回の連携によるメリットについて次のように述べている。チャットフォーム経由での不正注文の対策は、担当者による目視審査や、自社のブラックリストとの照合によって防止することはできるが、地図サイトでの住所確認、過去の注文情報との比較など運用負担が重く、一定の注文数を超えると工数がかかるため人力での審査は難しくなる。
今回の提携により、「O-PLUX」を用い、電話番号疎通情報、空き室情報による検知や、「O-PLUX」を利用するECサイトで発生した不正傾向など幅広い注文情報に紐づく項目を活用し検知を行うため、高精度な審査が可能となる。その結果、注文確定前に不正注文を検知できるようになり、従来不正注文が発生した際にかかっていたメールや電話による本人確認、注文のキャンセル処理などの工程を省くことができるため、事業者の運用コストの大幅な削減が期待できる。
理想の運用が実現
導入企業である株式会社バスクリンからは、次のようなコメントが出されている。
「ますます増加傾向にあるクレジットカード不正のなかでも、弊社は、クレジットカードの有効性チェック『クレジットマスター』への不正対策を検討しておりました。ちょうどチャットフォームサービスのリプレイスを検討していたタイミングで、『BOTCHAN』が不正注文検知サービス『O-PLUX』と既に連携している実績があったため、導入を決めました。これにより、カード会社のオーソリゼーションの前に審査ができ、かつ審査結果NGの注文は遮断する理想の運用が実現しました」
同社も述べている通り、ここ数年、ネット通販において製造者がダイレクトに消費者と取り引きをするD2C(Direct to Consumer)が盛り上がりを見せるなか、2021年度のクレジットカードの不正被害額が過去最多の330億円にのぼるなど不正注文被害が増加傾向にある。
D2Cには販売する商品やジャンルを一つに絞って販売する単品通販がよく見受けられるが、マーケティング手法として、アフィリエイトや初回限定商品などを扱うケースも多いため、アフィリエイト報酬狙いの不正注文や悪質転売などの課題がある。さらに、ここ最近では、デジタルマーケティングツールとして見かけることも多くなっているチャットフォーム経由でこういった不正注文被害が増加している。同社は、このような背景からチャットフォームサービス「BOTCHAN Payment」と不正注文検知サービス「O-PLUX」が連携することにしたのだ。
かっこの不正注文検知サービス「O-PLUX」がチャット決済サービス「BOTCHAN Payment」と連携し、不正検知業界でも先駆的に「チャットフォーム」による不正注文を決済前に防止、横行するアフィリエイトの不正対策にも対応することになり、不正防止と業務効率化の両立を通して、多くのEC事業者のビジネスを後押しすることになりそうだ。