SNS利用者の47%が「SNSで毎日ブランド検索」[キャプテラ調査]
全国のモニター1,036人を対象にキャプテラが実施した「ソーシャルメディアにおける消費者の購買行動調査」シリーズの第1弾が公開された。
調査概要
◆調査期間:2022年11月11日〜18日
◆調査対象:全国のモニター1,036人
◆モニター条件
▷日本在住者であること
▷18歳以上、76歳未満であること
▷6ヶ月に1回以上、オンラインで積極的に製品やサービスを購入していること
▷少なくとも週に複数回、ソーシャルメディアを利用していること
◆モニター年齢構成
▷18歳〜25歳 10%
▷26歳〜35歳 18%
▷36歳〜45歳 17%
▷46歳〜55歳 21%
▷56歳〜65歳 24%
▷66歳~75歳 10%
質問①:主に利用しているSNSは?
◆回答結果
▷LINE(90%)
▷Instagram(54%)
▷Twitter(53%)
▷Facebook(32%)
▷TikTok(19%)
テキスト送信やテレビ、音声通話のできるアプリととして、LINEが圧倒的に使用されていることが分かる。一方欧米ではLINEの利用者は非常に少なく、WhatAppが王道アプリとして多く使われている状況だ。
さらに下記データからも分かるように、消費者はSNSごとに違う目的を持って利用している。このことから、各プラットフォームの利用方法を理解することが、企業にとってSNSマーケティングやキャンペーンを成功と導く鍵と言えるだろう。
質問②:SNSで企業やブランド情報を検索する頻度は?
◆回答結果
▷毎日 (47%)
▷週1回 (25%)
▷月1回 (8%)
▷年1回 (1%)
▷検索しない (19%)
回答結果から分かるように、SNSで企業やブランド情報を検索する頻度は非常に高くなっている。従来はGoogleなどの検索ツールが情報取得の代表であったが、状況は変化しつつあるようだ。そのため、今後SNSでの発信は顧客獲得を目指す上で必要不可欠な存在であると言えるかもしれない。
質問③:SNSでの情報発信元で信頼できる先は?
◆回答結果
▷企業から直接提供されたもの (36%)
▷友人、家族 (22%)
▷メディア(ニュース、新聞、雑誌など)(20%)
▷インフルエンサー、有名人 (15%)
インフルエンサーが発する商品情報やおすすめ情報は、意外にも影響力が少ない結果となった。誰でも発言できるネットだからこそ、利用する側も情報の発信元を意識していることがうかがえるだろう。
質問④:SNS上のデータについてプライバシーの懸念はあるか?
◆回答結果
▷ある程度懸念している (55%)
▷非常に懸念している (30%)
▷あまり懸念していない (12%)
▷全く懸念していない (3%)
SNSを利用してマーケティングや広告を行う企業やブランドは、ユーザーのプライバシーに関する懸念を減らすため実施しているセキュリティ対策を明確に伝える必要があるかもしれない。
また、キャプテラが過去に行ったサブスクリプション型サービスに関する国際調査において、クレジットカード情報を登録することに対する抵抗感が他の国と比べて日本は非常に高いことが明らかになっている。SNSにアップロードした個人情報や写真などのデータの取り扱いについて、プライバシー上の懸念があると答えた人が全体の85%に達してるこから、今回の調査でも同様の傾向が見られたと言えるだろう。
サマリー
◆利用シェアではLINEが圧倒的1位。回答者の9割がLINEを利用していると回答。
◆企業はSNSプラットフォームごとに戦略を立てることが必要
◆オンライン消費者の47%が毎日SNS上でブランド検索をする
◆SNS上で商品やおすすめ情報を得るのにインフルエンサーや有名人からの情報は影響力が弱い
◆SNSにアップロードしたデータの取り扱いについて全体の85%が懸念
今回の結果については、調査対象の年齢構成比も考慮して受け止める必要があるだろう。最も高い年齢構成である46歳〜65歳の合計は45%であり、約半数近くの割合を占める。一方で若年層である18歳〜35歳の割合は28%にとどまっている。SNSの活用は企業戦略において欠かせないものになりつつかるが、想定する顧客層も考慮した上で進めなければいけないだろう。
SNSは適切に活用することで、ピンポイントの訴求が可能になる非常に強力なツールだ。今回の調査結果からは顧客が懸念している安全性といった事項が浮き彫りになり、企業が取り組むべき対策が明確になったと言えるだろう。本調査の結果を参考にすることで、SNSを活用したマーケティングはまだまだ伸びていくと考えられるはずだ。