ECサイト運営者に聞いたECサイト実態調査[IRISデータラボ調べ]

ECのミカタ編集部

LINE向けネットショップ作成サービスである「Atouch (アタッチ)」(以下、Atouch)の提供を行うIRISデータラボ株式会社(東京都港区南青山、代表取締役:安達教顕、以下「IRISデータラボ」または「同社」)は、2022年12月2日(金)~2022年12月7日(水)の6日間、全国20代~60代の現役ECサイト運営者男女200名を対象に「ECサイトに関する実態調査」を実施し、その結果を公表した。ここではその概要について、ポイントを絞って見て行く。

調査概要

1.調査の人法:WEBアンケート方式で実施

2.調査の対象:現役ECサイト運営者で全国の20代~60代男女

3.有効回答数:200名

4.調査実施日:2022年12月2日(金)~2022年12月7日(水)の6日間

販売チャネルの拡大を検討している?

販売チャネルの拡大を検討している?

販売チャネルの拡大を検討しているか、また、検討している場合の理由を聞いたところ、「拡大を検討している」人が68.5%という結果となった。また、拡大を検討している理由としては、「既存のチャネルでの売上増加に限界を感じているから」が最も多く53.3%、「既存のチャネルでは広告費がかさみすぎるから」が32.1%、「リピート施策が打ちづらい(効果が出にくい)から」が27.0%という結果となった。

Q1.あなたが現在運営しているサイトの種類は?(複数回答)<n=200>

Q1.あなたが現在運営しているサイトの種類は?(複数回答)<n=200>

現役でECサイトを運営している担当者に対して、運営しているECサイトの種類を聞いたところ、「自社(独自型)」が最も多く、83.0%という結果になった。

次いで、「モール(テナント型)」19.5%、「モール(マーケットプレイス型)」13.5%という結果となった。また、複数の種類のECサイトを運営している人は19.5%で約2割ということが判明した。

Q2.運営サイトの種類を選定した際の決め手は?(複数回)<n=200>

Q2.運営サイトの種類を選定した際の決め手は?(複数回)<n=200>

運営サイトの種類を選定した際の決め手となったことを聞いたところ、1位が「初期費用が安かった」で40.5%、2位が「月額費用が安かった」で37.5%、3位が「システムが簡単そうだった」で35.5%という結果となった。

TOP2に関しては費用面に関する内容が占めており、特にイニシャルコスト(初期費用)が安いことがランニングコスト(継続費用)よりも上位に来ていることがうかがえるとしている。

Q3.複数ECサイトを運営するメリットは?(複数回答)<n=39>

Q3.複数ECサイトを運営するメリットは?(複数回答)<n=39>

Q1で複数の種類のECサイトを運営していると答えた人に対して、メリットと感じることを聞いたところ、「新規顧客を獲得することができた」が最も多く69.2%、次いで「それぞれのサイトでキャンペーン等を利用できた」で59.0%という結果となった。

Q4.ECサイト運営業務での課題は?(複数回答)<n=200>

Q4.ECサイト運営業務での課題は?(複数回答)<n=200>

ECサイト運営に係る業務全般で感じている課題を聞いたところ、全体の9割近くの人が課題を感じていることが判明した。課題の内容としては、「サイトへの集客」が最も多く62.0%、次いで「新規顧客獲得」が56.0%、さらに「既存顧客の継続」が37.5%という結果となった。

現役のECサイト運営者の多くは集客や顧客の獲得において多く課題を抱えているようだ。前問で複数の種類のサイトを運営するメリットとして、新規顧客を獲得することができたと多くの人が答えていることからも、それぞれのサイトにおける顧客層の違いをうまく利用して新しい顧客を獲得することが、ECサイトで成功するための秘訣かもしれないと分析している。

Q5.販売チャネルの拡大を検討している?(単数回答)<n=200>

Q5.販売チャネルの拡大を検討している?(単数回答)<n=200>

現在販売チャネルの拡大を検討しているかどうかを聞いたところ、「検討している」が68.5%と約3人に2人のECサイト運営者が販売チャネルの拡大を検討していることが判明した。

また、拡大を検討している理由としては「既存のチャネルでの売上増加に限界を感じているから」が最も多く53.3%、次いで「既存のチャネルでは広告費がかさみすぎるから」が32.1%、「リピート施策が打ちづらい(効果が出にくい)から」が27.0%という結果となった。

Q6.ECサイトで行った施策で成功したもの、失敗したものは?(自由回答)<各n=200>

◆うまくいった施策

▷割引施策
・ポイントバックキャンペーン。(30代男性)
・アプリクーポン配信。(40代女性)

▷SNS施策
・Twitterで若手アーティストとコラボする。(30代女性)
・LINEとの連携。(50代男性)
・SNSなどのマーケティング広告を積極的にする。(30代男性)

▷顧客対応施策
・新規顧客にお礼のメールをしっかり送る。(50代男性)
・登録者へのメルマガ配信。(50代男性)

◆失敗した施策

▷広告施策
・広告宣伝費をかけすぎたため赤字。(40代男性)
・紙媒体での宣伝は効果が低かった。(40代女性)
・特典をつけすぎてコストがかかった。(50代男性)

▷割引施策
・クーポン配布をした際に、やや赤字になってしまった事。(30代女性)
・他社との価格競争。売値を下げて、売上を増やした事。(50代男性)

以下、同社の分析。

「ECサイトで過去に行った施策についてうまくいった施策および失敗した施策をお伺いしたところ、うまくいった施策では、割引施策とSNS施策、顧客対応施策が多く見られました。また、割引施策に関しては失敗した施策においても多く上げられ成功する施策と失敗する施策に大きな差があるようです。一人で、SNS施策や顧客対応施策においては失敗した施策ではあまり見られず、丁寧に準備し丁寧な顧客対応をすることでよりよいECサイト運営ができるかもしれません」

サマリー

調査結果にあるように、現在運営しているサイトを聞いたところ「自社(独自型)」が最も多く、83.0%という結果に。次いで、「モール(テナント型)」19.5%、「モール(マーケットプレイス型)」13.5%という結果となった。

次に現在運営しているサイトを選定した際の決め手を聞いたところ、「初期費用が安かった」が最も多く、40.5%、僅差で「月額費用が安かった」37.5%、「システムが簡単そうだった」35.5%と判明した。

全体では「サイトへの集客」が62.0%と最も多く、次いで「新規顧客獲得」が56.0%となりました。「課題はない」と答えた人は11.5%となり、全体の9割近くの人が課題を抱えていることが判明した。

このように今回、IRISデータラボによって、現役ECサイト運営者に聞いたECサイトに関する実態調査が実施された。その結果、ECサイト運営者が抱える課題や複数チャネルでECサイトを運営することのメリットなどの実態などが明らかになった。既存のチャネルのみでの運用の課題や現状、また約7割のECサイト運営者が販売チャネルの拡大を検討しており、新規顧客の獲得やサイトへの集客などECサイト運営者が抱える苦悩が読み取れる貴重な調査となったと言えそうだ。

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