「ミールキット、機会があれば利用したい」41%【LINEリサーチ】

ECのミカタ編集部

LINE株式会社(以下「LINE」または「同社」)は、同社が保有する約630万人の国内最大級のアクティブな調査パネルを基盤とした、スマートフォン専用のリサーチプラットフォーム「LINEリサーチ」を運営している。今回、同社は日本全国の18~59歳の男女を対象に、料理に必要な材料とレシピがセットになっている「ミールキット」の現状の認知率や利用経験率、今後の流行予想などについて調査を実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

◆LINEユーザーを対象にしたスマートフォンWeb調査

調査対象:日本全国の18~59歳男女
実施時期:2023年3月13日~2023年3月15日
有効回収数:2107サンプル

※性別年代構成比を市場にあわせてウェイトバック
※表/グラフ中の数字は小数第一位または第二位を四捨五入しているため、合計しても100%にならなかったり、同じパーセンテージでも見え方が異なる場合がある

認知度、もっとも高いのは30~50代女性で84%

認知度、もっとも高いのは30~50代女性で84%

「ミールキット」の認知率は、全体で6割超だった。男女別で比較すると、男性が50%で、女性が78%と女性のほうが高い結果となった。年代別では30~50代のほうが10~20代よりも高い認知率で、もっとも高いのは30~50代女性で84%だった。

「知っているし、利用している」という現在利用率は全体で6%、「知っているし、以前利用していたが、いまは利用していない」を含めた利用経験率は全体で16%となった。

男女ともに30~50代で利用経験率が高く、もっとも高いのは30~50代女性で23%だった。現在利用率は、男女で大きな差はみられないものの、男女ともに30~50代のほうがやや高い割合だった。

まわりの人、10人に1人が利用している?

まわりの人、10人に1人が利用している?

次に、「ミールキット」を利用している人が現在、身の回りにどれくらいいると思うかを想像して回答してもらっている。グラフにある流行体感スコアは、100人中どのくらいの人が利用していそうかをスコアとして算出した数値だ。

その結果「ミールキット」の流行体感スコアは全体で「9.2」で、およそ10人に1人が利用しているイメージを持っていることがわかった。年代別にみると、男女ともに10~20代よりも30~50代のほうがやや高めのスコアで、もっとも高いのは30~50代女性となった。

1年後はどうなる?近未来の流行予想

1年後はどうなる?近未来の流行予想

次に、「1年後、自分のまわりでどのくらいの人が利用していると思うか」を想像して答えてもらっている。グラフにある流行予想スコアは、100人中どのくらいの人が1年後に利用していそうかを算出した数値だ。

「ミールキット」の流行予想スコアは全体で「24.7」で、およそ4人に1人が1年後に利用していそうというイメージだった。現在の流行体感から比較すると、1年後には今の3倍近く浸透しているというイメージになる。

男女別にみると、女性のほうが男性に比べてスコアがやや高くなった。年代別では、男女ともにほぼ差はみられなかったが、利用経験率・現在利用率が高かった30~50代女性のスコアが、もっとも高くなった。

以下、「ミールキット」を半数くらいの人が利用していそう/誰も利用しないであろう、それぞれの意見。

◆流行予想として「半数くらいの人が利用していそう」と思う人の意見

・「手軽に利用できるから」(18歳/女性)
・「はやってきていると感じるから」(26歳/女性)
・「独身者の増加や共働き世帯の増加に伴い」(35歳/男性)
・「忙しいときには便利だと思うから」(46歳/女性)
・「食に関するさまざまな物の価格が高騰している中、無駄なくいろいろな調理ができそうなので」(53歳/女性)

◆流行予想として「誰も利用しないであろう」と思う人の意見

・「そもそもミールキットを知らないため」(19歳/男性)
・「話題になったこともないし、必要になるとも思わないから」(24歳/女性)
・「作る人は一から作るし、作らない人は出来合いのものを買ったり外食したりすると思うから」(29歳/男性)
・「便利ではあるが、それを求める需要がどれだけあるか不明なため」(37歳/男性)
・「価格が高いイメージがある」(48歳/男性)

「機会があれば利用してみたい」41%

「機会があれば利用してみたい」41%

次に、今後の利用の意向について回答してもらったところ、利用意向がある人の割合(「ぜひ利用してみたいと思う」「機会があれば利用してみたいと思う」の合計)は全体で41%となった。

男女別にみると、女性のほうが男性よりも高めの割合だった。年代別では、男女ともに10~20代のほうが30~50代よりも利用意向がある人の割合が高く、特に10~20代女性では半数以上に利用意向があった。

一方、利用意向がない人の割合(「あまり利用してみたいと思わない」「まったく利用してみたいと思わない」の合計)は、全体で34%だった。女性が3割弱に対し、男性は4割弱と高めだった。

以下、「ミールキット」の利用意向がある人/ない人、それぞれの意見。

◆「利用意向あり」の人の意見

・「大学生になるので料理を覚えていきたいが、ミールキットなら比較的簡単に挑戦できそうだから」(18歳/女性)
・「料理初心者でも扱いやすそうだから」(22歳/男性)
・「料理が苦手でも使えそうだから」(22歳/女性)
・「子どもが小さいので時短で作りたいから」(35歳/女性)
・「献立を考える手間や調理の手間が、大幅に減らせるから」(50歳/女性)

◆「利用意向なし」の人の意見

・「聞いたことがあるだけで、実際はよくわかっていないから」(19歳/男性)
・「料理をほとんどしないから」(24歳/男性)
・「手間はかかるが作ったほうが安いから」(33歳/男性)
・「割高なのと、嫌いな材料が入っていたりする」(35歳/女性)
・「自分で考えて作るのが好きだから」(51歳/男性)

サマリー

サマリー

調査結果にあるように「ミールキット」の認知率は64%で、現在利用率は6%だった。流行体感としては、“およそ10人に1人が利用している”イメージを持っていた。また、今から1年後には、現在の3倍近くにあたる“およそ4人に1人くらいが利用していそう”というイメージを持っていた。

さらに男女年代別にみると、利用意向は男女ともに10~20代で高く、10~20代女性がもっとも高く54%の利用意向があった。流行体感スコアは、男女ともに10~20代よりも30~50代のほうがやや高く、もっとも高いのは30~50代女性となっていた。1年後の流行予想スコアは、男女ともに年代による差はほぼみられなかったが、利用経験率・現在利用率が高かった30~50代女性が、もっとも高くなっていた。

ミールキットは、必要な食材がカットされているなど下ごしらえが済んでいるものが多く、調理時間やゴミを減らせるほか、買い物や献立を考える手間も省くことができる。インターネットやスーパーなどで購入することができ、料理初心者の人や、忙しくて料理をする時間が取れない人などの利用が見込まれている。

そして今回、同社の調査によって最新のミールキットの利用動向が明らかとなった。消費者目線の調査となっており、リアルな利用の様子やマインドが掘り下げられた。今後、市場や消費者のライフスタイルやマインドの変化によって、いっそうミールキットをはじめとした食材のEC利用は拡大し、食品と消費者の出会いの場もさらに広がることになりそうだ。


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