ECユーザーの8割が「購入目的がなくてもECサイトを閲覧」【NTTレゾナント調査】
NTTレゾナント株式会社(以下:NTTレゾナント)は、AI型ECサイト内検索ソリューション「goo Search Solution」において、2023年に独自調査として実施した調査結果の第1弾として、ECサイトと実店舗の関係に関する調査レポートを公開した。
ECサイトと実店舗の利用動向と関連性を調査
goo Search Solutionは、ECサイトと実店舗の利用動向と関連性を明らかにするため、以下概要に沿って「ECサイトを1カ月以内に利用した人」を対象に調査を実施した。
◆調査対象者:15歳~69歳の男女(1カ月以内にECサイトを利用した人) 有効回答者数:1035名
◆調査期間:2023年2月3日~2023年2月4日
◆調査方法:インターネットリサーチ
※本調査では小数点第2位で四捨五入しているため、足し上げても合計数値が100%にならない可能性あり。
「食品」「衣類」は実店舗利用傾向が強め
ECを日常利用するユーザーが実店舗で購入する商品ジャンルは「食品」が最多の57.3%、「衣類」が38.9%となった。
以降、その他のジャンルは3割以下にとどまり、実店舗で購入される商品とそうでない商品は二極化していると言える。
「実物を見て」購入できることが重要
実店舗で購入する理由については、「実物が見られるから」が最多で、59.2%と過半数に達した。
即時性を重視する「リアルタイムで手に入る」(40.9%)と、価格を考慮する「送料がかからないから」(38.4%)が続いているが、「実店舗でじっくり吟味したい」というニーズが顕著に表れる結果といえるだろう。
ECユーザーの7割が実店舗でのアプリクーポンを利用
アプリのクーポン利用に関しては、ECを日常利用するユーザーの7割が実店舗でのアプリクーポン利用経験ありという結果になった。
使用したクーポンの種類については「値引き」クーポンが60.8%で最多。このことから、クーポンは実店舗の利用動機になる可能性が高いといえるだろう。
購入目的がなくてもECサイトを見ている
ECサイトの利用動向について、ECユーザーの87.9%が「購入目的がなくてもECサイトを訪問する」ことが判明した。
その理由は「購入検討のため」(47%)が最多ではあるものの、「店舗訪問前の情報収集(価格等)」(8.4%)や「店舗在庫を見るため」(4.1%)とあるように、実店舗への訪問意欲が高いと思われる利用動向もうかがえる。
実店舗の利用が回復傾向
2020年から続いたコロナ禍は現在、行動制限の緩和が発表されるなど収束の兆しを見せている。実際、経済産業省の「商業動態統計」(※1)によると、2022年はスーパーやドラッグストア、百貨店などの実店舗で前年よりも販売額が上回っており、実店舗の利用が回復傾向にある。
今回の調査では「実店舗へ行く前に、価格や店舗在庫の情報収集の手段としてECサイトを利用する」ことが判明したといえるだろう。この結果から、ECサイトは実店舗で商品を買う人にとっても、最初に接する情報源となる可能性があることがうかがえる。今回の調査結果は、コロナ禍以降の売上拡大を目指す上で大きく役に立つはずだ。
※1:2023年3月16日 経済産業省 大臣官房 調査統計グループ『商業動態統計月報(確報)2023年1月分(2022年年間補正、2020年基準改定)』p.30 ~ p.36