【2023最新】冷凍・冷蔵対応の物流倉庫おすすめ13選!検討ポイントも解説

ECのミカタ編集部

食文化や生活様式の変化にあわせて進化する冷蔵・冷蔵対応の物流倉庫ですが、輸送エリアや委託できる業務内容、採用されるシステムなどは物流倉庫会社によって異なります。また、自社商品に最適な物流倉庫会社を選ぶためにも、各物流倉庫の特徴や対応可能な業務を知っておかなければなりません。本記事では、冷凍・冷蔵対応の物流倉庫おすすめ13選と、利用の際に検討すべきポイントを紹介します。

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冷凍・冷蔵倉庫業とは

冷凍・冷蔵倉庫は、冷凍食品や生鮮食品、乳製品、惣菜などの温度管理が必要な商品を扱う倉庫のことです。冷蔵倉庫と普通倉庫は10℃で区分され、10℃〜-18℃で保管する倉庫は「冷蔵倉庫」、-18℃以下で保管する倉庫を「冷凍倉庫」と呼ばれています。

ただ、倉庫によって管理できる温度帯の設備や対応している業務内容が異なるため、適切な保管温度や依頼したい業務にあわせて選ばなければなりません。

冷凍・冷蔵に対応した倉庫を運営するには「倉庫業法」という法律にのっとり、国土交通省への登録や基準を満たした施設を用意する義務があります。

また、水産物や畜産物、低温食品、冷凍食品などは、普通倉庫のように常温で保管できる商品ではないため、通常の倉庫運営の条件に加えて以下の特殊な設備が整えられています。
●温度調節のためのエアコン
●ドックシェルター
●冷蔵室との通報設備
●温度計

なお一般的な冷凍・冷蔵倉庫では以下の一連の業務をおこないますが、利用目的(BtoBかBtoCなど)によって業務フローが変わることもあります。
1.検品
2.入庫
3.保管
4.流通加工
5.ピッキング
6.仕分け
7.出庫

冷凍・冷蔵倉庫の抱えている課題

時代の変化とともに物流網が発達し、冷凍・冷蔵倉庫が直面する課題も変わりつつあります。これから紹介する課題は倉庫業を営む側だけでなく、利用者側にも影響をおよぼす要素となります。

今後の業界の流れを予測するためにも、冷凍・冷蔵倉庫の抱える課題を把握しておきましょう。

フロン規制


1つ目の課題は「モントリオール議定書」の改正によって、冷蔵・冷凍倉庫でこれまで使われてきた特定フロンの製造・輸入が規制されたことです。オゾン層保護を目的とした「オゾン層保護法」では、段階的に代替フロンや自然冷媒を含むノンフロン冷媒ガスへの転換が進められていますが、事業者にとって大きなコスト負担のため対応できない施設も少なくありません。

倉庫の老朽化


2つ目の課題は、倉庫の老朽化が進んでいることです。国土交通省の資料によると全国にある営業冷蔵倉庫の50%が築30年以上で、とくに東京都心に立地する冷蔵倉庫の老朽化が顕著であるとのこと。

冷蔵倉庫には耐震性や耐火性など一般的な倉庫以外にも、冷却機能や品質向上など求められる条件が多くあります。設備や倉庫を工事するとなれば費用がかかるうえに、さらに工事中に商品を保管するための場所の確保も簡単ではありません。

人件費・管理コスト増


3つ目の課題は、人件費や管理費のコストがかかることです。冷蔵・冷凍対応の物流は24時間265日体制での管理が条件となるため、温度調節の不要な常温物流に比べてコストが高くなります。また、設備や機械に不具合をおこさないためのメンテナンスコストも欠かせません。

さらに近年の経済摩擦や新型コロナウイルス感染症などによる世界的な半導体不足、光熱費の高騰など追い討ちをかけるようにコスト負担が増えていることも課題となっています。

冷凍・冷蔵倉庫の検討ポイント

冷凍・冷蔵倉庫の利用を検討する際、「どのように選べばよいのかわからない」と悩む方も多いです。物流倉庫は商品の品質を維持した状態で保管してくれる業者を選ぶべきですが、最低限以下の2つのポイントをおさえておきましょう。

商品によって最適な温度帯で選ぶ


まず、自社で扱う商品の最適な温度帯に対応しているかは、必ずチェックしておくべきポイントです。

冷凍・冷凍倉庫では単に「冷凍・冷蔵」にわけるだけではなく、以下の7種類の温度帯を用意して商品が最適な状態で保管できるような設備を設けています。
● C3級:+10℃以下から-2℃未満
● C2級:-2℃以下から-10℃未満
● C1級:-10℃以下から-20℃未満
● F1級:-20℃以下から-30℃未満
● F2級:-30℃以下から-40℃未満
● F3級:-40℃以下から-50℃未満
● F4級:-50℃以下

また、等級別の対象商品の一例は以下のとおりです。
●C3級〜C1級:乳製品・練り製品・野菜・畜肉など
●C1級〜F2級:魚介・冷凍食品・アイスクリーム・パン生地など
●F3級〜:マグロなどの鮮度が重視される商品

上記を参考に、預けたい商品の温度帯に対応している冷凍・冷蔵倉庫を選びましょう。

配送効率や労働力の確保ができる立地を選ぶ


配送効率や労働力の確保がどうなっているかもチェックしておきましょう。倉庫のロケーションやネットワークなどによってリードタイムや配送コストは異なりますし、社内システムやオペレーションによって対応品質も変わります。

また、自然災害への対策も考えておくのがおすすめです。耐震強度の高い構造の倉庫を選んだり、災害の少ないエリアに立地する倉庫を選んだりと、さまざまな角度から最適な物流倉庫を選びましょう。

どの倉庫がよいのか判断できない場合は、数社見積もりをだして比較してみるのがおすすめです。

冷凍・冷蔵倉庫おすすめ13選

冷凍・冷蔵倉庫は日本各地にたくさんありますが、拠点となる場所や設備、ノウハウ、業務範囲は倉庫によって異なります。以下に紹介する冷凍・冷蔵倉庫のおすすめを参考に、自社商品に最適な倉庫を探してみてください。

東京冷凍株式会社


http://www.tokyoreito.com/
東京冷凍株式会社は東京ベイエリアに拠点をもつ冷凍・冷蔵物流倉庫です。物流業として70年以上の歴史があり、蓄積されたノウハウとコンピュータ制御による温度管理や監視体制、衛生的な倉庫環境を生かし食品を安全・安心に管理。

都心や消費地へのアクセスが良好なため、確実でスピーディな配送に期待できます。また、耐震性に優れた倉庫設計や別のデータセンターへのバックアップもおこなうなど、万が一の備えも万全です。

クラレイ株式会社


https://www.cralay.co.jp/
クラレイ株式会社は、福岡県北九州市に本社をおく企業です。冷凍・冷蔵の物流倉庫以外にも水産物・野菜・肉の冷凍食材の開発や輸出入、小売などをおこなっており、食品物流の幅広い分野に事業を展開。

冷蔵倉庫は福岡と北九州の両市にあり、「福岡物流サービスセンター」「西港物流サービスセンター」「曽根工場」の3工場を運営しています。福岡物流サービスセンターでは、ホームページ上から冷蔵倉庫の在庫や賞味期限、保管中の商品情報を閲覧できる便利なシステムを有しています。

株式会社二葉


https://www.ftb.co.jp/
株式会社二葉は東京都港区に本社を置く企業で、冷蔵倉庫以外にも港湾運送や通関、配送など物流を総合的に支援する事業を展開しています。創業から複数の物流企業を傘下やグループにむかえ、2015年には関西に「南港冷凍物流センター」を設立し、グループセンター278,857トンと国内屈指の規模を誇る冷蔵倉庫となりました。

また、営業部門では各部門との連携を充実させ、豊富な取り扱いノウハウによる輸出入関連業務のトータルプロデュースもおこなっています。

鴻池運輸株式会社


https://www.konoike.net/

鴻池運輸株式会社は、国内外の物流サービスを提供する物流倉庫会社です。国内外の各地域に営業倉庫・物流センターを保有しており、要望に応じた温度帯での保管・輸配送をおこなっています。

また、製造業やサービス業の請負サービスの枠を超えた幅広い事業を展開。商品の保管や入出庫、さらに流通加工までトータルでサポートしてくれるため、商品撮影や検品、パッケージング、包装などの幅広い業務を委託できるのもポイントです。

https://www.konoike.net/ 株式会社関通
https://www.kantsu.com/
兵庫県尼崎市に本拠をおく株式会社関通は、さまざまな販売形態に応じる物流支援サービスです。常温・冷蔵・冷凍・超低温の4温度帯の管理が可能で、BtoB・BtoCの両方に対応。東日本と西日本の両方に拠点をもつため、配送コストの最適化やどちらかで問題が発生した場合のリスクヘッジにも有効です。

また、在庫管理には同社が開発したWMSシステム「クラウドトーマス」を使用しており、ケース・箱単位だけではなくバラピッキングが可能な体制を整えています。

九州製氷株式会社


https://kyuhyo.co.jp/
九州製氷株式会社は、福岡県福岡市に本社を置く氷の製造販売、冷凍・冷蔵倉庫業者です。県内4ヶ所にある多機能型の冷凍・冷蔵倉庫では、「移動式ラック」「EC事業に対応した流通加工サービス」「配送手配機能」など、要望にあわせた対応が可能。

また、業界ではめずらしいイニシャルコストゼロで利用できる、月単位の「貸冷凍庫(セルフ式)」を提供しています。貸冷凍庫(セルフ式)では365日24時間対応の完全個室の専用冷凍庫として利用できて、自由に使える冷凍倉庫をお探しの方にも便利です。

株式会社クールテックサガワ


http://kksagawa.co.jp/
東北自動車道本宮ICすぐそばに本社と物流センターを置く株式会社クールテックサガワ。全倉庫にドックシェルターを設置し、独自開発の最新システムでの品質管理を徹底しています。

小ロットや短期での保管も可能で、プラス温度から-25℃までの幅広い温度帯に対応。入庫年月日、賞味期限、製造年月日ごとにロット管理できて、出荷・在庫をタイムリーに管理できます。

また、受注業務や事務処理の代行、納品代行まで幅広いサービスを提供しているため、ニーズにあわせて依頼できる点も特徴です。

隅田冷凍工業株式会社


http://www.sumidareito.co.jp/
昭和23年創業の隅田冷凍工業株式会社は、徹底した品質管理と機能型物流倉庫を目指す神奈川県の冷蔵倉庫会社です。川崎事業所・京浜島事業所・東扇島事業所のすべての事業所は交通アクセス良好。

チルド品(1.5℃〜5℃)〜冷凍品(-25℃)に対応する冷蔵・冷凍倉庫により、日本国内に配送する商品はもちろん、輸入商品の取り扱いも可能です。

株式会社焼津冷凍


https://www.yaizureito.co.jp/
静岡県藤枝市に本社を置く株式会社焼津冷凍は、冷凍倉庫・物流倉庫をメインにおこなう会社です。冷凍倉庫は-60℃の超低温で、マグロ・カツオなどの魚からお茶・米・肉などが保管対象。大学との共同研究により超低温保管での品質保持をデータ確認しており、微生物の繁殖を防いで衛生的に保存しています。

また、物流倉庫事業ではチルド(5℃)、冷凍(-30℃)の温度帯で、魚介類や冷凍食品全般の取り扱いが可能です。

東大阪冷蔵株式会社


https://www.higashiosaka-cold.jp/
大阪府東大阪市に本社を置く東大阪冷蔵株式会社は、保管している商品を消費者へ届けるための適切なルートづくりをおこなっています。「通常入庫・コンテナ輸入」「冷凍・冷蔵保管」「通常出庫・コンテナ輸出」のほか、通販業務にも対応しており、送り状発行・ピッキング・梱包などの代行も可能。

冷凍ではF1級の-20℃以下、冷蔵ではC3級の+4〜6℃で商品が保管できます。なお、通販業務代行は年末年始や夏期のみなどのスポット注文には対応していません。

北王流通株式会社


https://www.hrg.co.jp/
東京・関東圏の食品物流と食品保管をおこなう北王流通株式会社。関東に6つある食品物流センターでは冷凍・冷蔵・常温の3温度帯に対応しており、賞味期限管理や荷役、小分け、拠点配送までワンストップでおこなっています。

業界最大クラスの8,000坪越えという大規模拠点が都心近くにあることから、首都圏の駅ビルや百貨店などの店舗への配送に便利で、深夜や早朝の配送も可能。ケース単位での小口配送にも対応しているため、コストの見直しをおこないたい企業や事業者にもおすすめです。

株式会社ミラク


https://miraku-corp.co.jp/
株式会社ミラクは、発送代行・物流アウトソーシング・食品加工・流通加工をおこなう会社です。本社は兵庫県神戸市にあり、「本社主管センター」「有馬冷凍物流センター」「阪神冷凍物流センター」の3拠点で冷凍・冷蔵倉庫を運営しています。

3つの拠点のうち本社主管センターのみ冷凍・冷蔵・定温の3温度帯に対応しており、残りの2拠点では冷凍・冷蔵の2温度帯に対応。シールの作成や発行、貼付け、箱詰め、袋詰め、リパック作業、賞味期限印字など、きめ細やかなサービスも選ばれる理由の1つです。

株式会社S-PAL


https://www.s-pal.info/
千葉県船橋市に本社をかまえる株式会社S-PALは、保管から物流まで一貫したサービスを提供する物流会社です。保管倉庫では冷凍・冷蔵・常温の3温度帯に対応しており、在庫管理システムによるリアルタイムでの在庫を確認できます。

また、通販物流に強みをもち、固定費をおさえた価格設定で小規模事業者も利用しやすいところも特徴。通販物流に必要な業務全般に対応しており、ギフト包装や返品作業の代行、DM・メール便の発送やリスト管理などもおこなっています。

まとめ

冷凍・冷蔵倉庫を選ぶ際は、地域や対応している温度帯など、複数の観点から検討することが大切です。最適な温度で保管できる冷凍・冷蔵物流倉庫を選ぶことはもちろん、ネットワークや受注管理の仕組みなども事前にチェックしておきましょう。また、倉庫の利用や物流業務にかかる費用は物流倉庫会社によって異なるため、複数の会社で見積もりを取得して検討するのがおすすめです。

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