「EC/D2C事業者のマーケティング活動における実態調査」の結果公表 効果分析の有無が売上に影響する
D2C支援事業やECプラットフォーム「ecforce」を提供する株式会社SUPER STUDIO(以下:SUPER STUDIO)は、自社ECサイト運営に携わる企業の担当者509名を対象に「EC/D2C事業者のマーケティング活動における実態調査」を実施し、結果を公表した。
調査概要
◆調査期間:2023年4月13日~4月17日
◆調査対象者数:EC/D2C事業者509人
◆調査対象者:自社ECサイト運営に携わる企業の担当者
◆調査対象選定方法:アンケートを基に所定の条件に合致する対象者を抽出
◆調査方法:インターネット調査
◆アンケートモニター提供元:ゼネラルリサーチ
◆調査企画:株式会社SUPER STUDIO
結果サマリー
本調査の結果については、以下の通りとなっている。
◆デジタル広告に関して、多くのEC/D2C事業者が高騰傾向にあると回答
◆EC/D2C事業の運営における課題は「売上」と回答した割合が最多、次いで「広告予算の獲得」「新規顧客獲得」が上位
◆デジタル広告における月予算は「300〜500万円未満」が最多
◆デジタル広告の出稿媒体は「SNS広告・LINE広告」が4割超えで最多
◆EC事業の効果分析において、黒字化できているEC事業者は約7割が「充分にできている」「ある程度できている」と回答、一方で黒字化できていない事業者は、約6割が「あまりできていない」「まったくできていない」と回答
以降で詳細を確認していく。
デジタル広告の価格高騰
デジタル広告に関して、多くのEC/D2C事業者が高騰傾向にあると回答。CPMに関しては67.0%、CPAに関しては66.5%が「高騰している」もしくは「やや高騰している」と感じると回答する結果となった。
◆インプレッション単価(CPM)
◆新規顧客獲得単価(CPA)
運営課題のトップに売上が
EC/D2C事業の運営における課題は「売上」と回答した割合が最多、次いで「広告予算の獲得」「新規顧客獲得」が上位に。
それぞれの数値では「売上」が41.5%、「広告予算の獲得」が36.5%、「新規顧客獲得」が34.6%。CPM・CPA高騰の影響を受け、「広告予算の獲得」の課題も上位にランクインしている。
月額広告予算は従業員数に比例
デジタル広告における月予算は「300〜500万円未満」が最多となった。
従業員別の場合、1〜30人未満は「100万円未満」、30〜500人未満は「300〜500万円未満」、500人〜3000人未満は「500万円〜1000万円未満」、3000人以上は「2000万円以上」。従業員数に比例して、月の広告予算も大きくなる傾向にある。
SNS・LINEへの出稿が上位
デジタル広告の出稿媒体は「SNS広告・LINE広告」が4割超えで最多となった。
「SNS広告・LINE広告」と回答した割合は全体で41.5%。フード/ドリンク業界は「自社メディア・自社SNS」の割合が38.7%と、他業種に比べ高い傾向にある。
広告効果の分析が重要となる
EC事業の効果分析において、黒字化できているEC事業者は約7割が「充分にできている」「ある程度できている」と回答。
その一方で黒字化できていない事業者は約6割が「あまりできていない」「まったくできていない」と回答している。
黒字化できていない事業者の「あまりできていない」「まったくできていない」理由として、「社内にデータアナリストがいない」が28.9%、次いで「分析ツールを使っていない」が25.6%となった。
これらの結果から、データアナリストや分析ツールを用いた効果分析の有無が、経営状態に影響することが伺える。高額な費用を投じて広告を出す以上、相応の結果が求められるはずだ。本調査の結果から推察できるように、広告効果に手応えを感じていない場合、効果分析の見直しが優先事項としてあげられるだろう。