みまもりボタン『キテネ』のアンカードシステムズがEC展開を開始
介護用IoTシステムを開発するアンカードシステムズ株式会社(本社:札幌、代表:大坂敏郎、以下「アンカードシステムズ」または「同社」)は、ECサイトを開設し、本格販売を開始することを公表した。
開発者自らの介護体験から開発
アンカードシステムズは、2023年7月26日、27日に開催される介護用品の展示会『CareTEX札幌』に出展し、同時にECサイトを開設し本格販売を開始することを公表した。同社の家庭介護用ナースコールみまもりボタン「キテネ」は、開発者自らの介護体験から開発されたという。
スマホ操作が苦手な高齢の家族もグループLINEに参加することで意志を伝えることができ、操作はボタンを押すだけだ。3種類の押し方があり、押し方ごとに違うメッセージを割り当てることができる。同社は、少子高齢化が進む今、家庭介護にとどまらず「互助」が求められるこれからの社会に必要とされる製品だとしている。また「キテネ」は、地域での見守りにも利用できるとのことだ。
「キテネ」の概要
◆製品仕様
・サイズ・重量:約97x33x13.7mm/約49g
・電源:単4 アルカリ乾電池2 本(交換可能)
・通信規格:LTE-M/eSIM 内蔵
・製造元:京セラ株式会社
・その他:技適マーク取得済み、ストラップの取り付けが可能
◆価格
・レンタルの場合:本体、通信費込みで月額1480円(税込1628円)
・買取の場合:27000円(税込29700円)、通信費は初月無料で翌月から月額800円(税込880円)
進む高齢化社会に対応
同社は、第一生命経済研究所の星野卓也氏の試算を引用し、次のように述べている。2050年度に介護保険で「要介護」または「要支援」となる人は全国で941万人と2020年度から4割近く増えることが予想されているという。
また施設や訪問で介護を行う「介護職員」は302万人必要と予想されているが、今の状況では6割の180万人しか確保できず、122万人も足りないことが懸念されている。
このような背景と課題を前に同社の家庭介護用ナースコール みまもりボタン「キテネ」が開発されたのだ。日本国内での高齢化がさらに進む中において、同社のように介護関連製品のEC販売も今後、広がることになりそうだ。