EC購入者は実際に商品を見てみたい?事業者側には課題も【SUPER STUDIO調査】
D2C支援事業やECプラットフォーム「ecforce」(イーシー・フォース)を提供する株式会社SUPER STUDIO(所在地:東京都目黒区、代表者:代表取締役 林紘祐、以下「SUPER STUDIO」または「同社」)は、経営層・販促・マーケティング・PR業務に関わるEC事業者512名とECサイトを使ってショッピングを行う消費者504名を対象に、「EC事業者のOMOの実態と消費者の購買動向に関する調査」を実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。
調査概要
・調査期間:2023年5月27日~29日
・調査対象者と数:経営層・販促・マーケティング・PR業務に関わるEC事業者512人/ECサイトを使ってショッピングを行う消費者504人(合計1016人)
・調査対象選定方法:アンケートを基に所定の条件に合致する対象者を抽出
・調査方法:インターネット調査
・アンケートモニター提供元:ゼネラルリサーチ
・調査企画:株式会社SUPER STUDIO
事業者:実店舗運営の経験と課題は?
「ペット」は63.2%、「ヘルス/ウェルネス(健康食品/サプリメント)」は57.4%が「ある」と回答。「パーソナルケア(スキンケア/メイクアップ/ヘアケア)」や「ホビー/ライフスタイル」、「フード/ドリンク」のカテゴリーでは半数以上が「ない」と回答した。「実店舗運営の経験がない」人が半数以上を占め、商品カテゴリーによって実店舗運営の経験の有無に違いが見られた。
また、実店舗(直営店)運営の経験がない理由は、「運営の人的リソースの不足」が27.9%で最多となった。次いで「運営ノウハウの不足」が24.6%、「予算の確保が難しい」が21.3%。実店舗(直営店)運営における課題と同様の内容が上位に挙がった。
事業者:ECと実店舗でのデータ面での課題は?
オンラインとオフラインのデータ関連の課題については、「販売チャネルごとの販売データや顧客情報などのデータ統合ができていない(できていても人力でエクセルなど、アナログな処理をしている)」が半数以上となった。
同社は、販売データや顧客情報のデータ統合が出来ていないため、データ分析や施策実行にまで辿り着けていないことが想定されると分析している。
消費者:ECで物足りないところは?
ECでの購入が増加している一方で、「実際に商品を見てみたい」と希望する割合は約9割だった。同社は、オンライン販売のみのブランドも増加はしているが、実物を見られる機会があるのは消費者にとって重要なポイントとなると分析している。
またポップアップストア(期間限定店舗・ストア)で商品を購入したことが「ある」と回答した人は71.9%。ポップアップストア(期間限定店舗・ストア)でどのような商品を購入したかに関して、「ファッション/アパレル」と回答した割合が57.7%で最多となった。実際にポップアップに行くだけでなく商品も購入する人が多い。事業者としては、売上向上のためにリアル店舗の活用も視野に入れる必要性がありそうだ。
サマリー
調査結果にあるように「実店舗運営の経験がない」が半数以上を占め、商品カテゴリーによって実店舗運営の経験の有無に違いが見られた。また、実店舗(直営店)運営における課題は、「運営の人的リソースの不足」が38.5%で最多で、実店舗(直営店)運営の経験がない理由は、「運営の人的リソースの不足」が27.9%で最多となった。
オンラインとオフラインのデータ関連の課題については、「販売チャネルごとの販売データや顧客情報などのデータ統合ができていない(できていても人力でエクセルなど、アナログな処理をしている)」が半数以上で、ECでの購入が増加している一方、「実際に商品を見てみたい」と希望する割合は約9割だった。
ポップアップストア(期間限定店舗・ストア)で商品を購入したことが「ある」と回答した人は71.9%で、ポップアップストア(期間限定店舗・ストア)でどのような商品を購入したかに関して、「ファッション/アパレル」と回答した割合が57.7%で最多となった。
今回の調査からは、EC利用者として実際の商品を見たいとの要望が多いものの、実際にECとリアル店舗を平行(連携)して運営するには、事業者としてハードルがけして低くない現状も見えてきたようだ。オムニチャネル施策など、オンラインとオフラインを跨いだ施策の有効性が指摘されて久しいが、こうした課題を前にオムニチャネル施策を支援するサービス等の重要性は、これからも高まることになりそうだ。