EC購入商品が届いた時のダンボール開梱体験、購入者の心理にどう影響?【アースダンボール調査】

ECのミカタ編集部

ダンボール製造/ECサイト運営を行う株式会社アースダンボール(本社:埼玉県北足立郡伊奈町、代表取締役社長:奥田敏光、以下「アースダンボール」または「同社」)は、20代~50代の男女を対象に、ダンボールでの開梱体験によるECサイトでの購入意向度調査を実施し、その結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

・調査方法:インターネット調査
・調査期間:2023年8月17日
・調査対象者:全国 20代~50代の男女
・有効回答数:1000サンプル
※性年代別に人口割合を基に均等割付
・モニター提供元:アイブリッジ株式会社

「Unboxing」(=商品開封体験)を知っている?

「Unboxing」(=商品開封体験)を知っている?

「Unboxing」とは直訳すると「開封の儀」となる。海外ではSNSで箱から商品を出すシーンを撮影してシェアをする、リール動画などが人気となっている。Unboxing動画ではECで届いた商品のダンボール箱を開け、中から商品パッケージを取り出しつつ商品の紹介をする内容で構成されることが一般的に多く見られる。

Instagramでの「#unboxing」のハッシュタグ投稿数は2023年8月末時点で450万件以上。いま話題の「#chatgpt」が109万件、「#ec」は104万件となっており、比較するとその数字の大きさがわかる。今回、日本での認知度調査を行ったところ、「Unboxing」という言葉の認知度は11.7%という結果に。海外のムーブメントに比べて日本では認知度は伸びしろがあることがうかがえると分析している。

商品が特別なダンボールで届くのは感動する?

商品が特別なダンボールで届くのは感動する?

「Unboxing」(=商品開封体験)は様々な要素で構成される。

・箱自体の見た目
・箱を開封した際に見える緩衝材の使い方
・冊子等の同梱物の入れ方や内容
・商品パッケージングの美しさ
・パッケージ開梱後の商品本体
・商品の使用感

ダンボールに焦点を当てて調査を行った結果、「特別なダンボールで感動体験をしたユーザー」の割合は16.3%だった。この結果から、顧客満足度を向上させるマーケティングツールとして「ダンボール(梱包箱)」に注目しているEC/D2C事業者は少ないということがうかがえる。

次に「ダンボールで感動したユーザー」がその商品を再購入したいと感じるかどうか調査したところ、その割合は84.7%と、非常に高い結果となった。このことから、ダンボール(梱包材)はコストとしてだけでなく、LTVを向上させるためのマーケティングツールとして非常に高い可能性を秘めていると分析している。

特に新型コロナウイルスの影響を経て、小売店やメーカーが非対面で商品を販売する方法を画策した結果、EC/D2C事業者の参入が増加した。インターネットにおける広告費用は入札制であることが多いため、EC/D2C事業者が増えればマーケティング費用にも大きなコストを要する。このような時代だからこそ、オリジナルダンボールを利用したマーケティング施策は有効である可能性が高いとしている。

サマリー

サマリー

調査結果にあるように、「Unboxing」という言葉の認知度は11.7%で、「特別なダンボールで感動体験をしたユーザー」の割合は16.3%だった。「ダンボールで感動したユーザー」がその商品を再購入したいと感じるかどうか調査したところ84.7%と高い割合となった。

特にECにおいては、購入された商品を届けるのにダンボール箱は常用されているが、その梱包材はショップやブランドと購入者をつなぐ貴重なタッチポイントとも言えるだろう。今回の調査からは、そうした梱包材に一定の工夫をすることで、ブランディングや消費者とのロイヤリティ醸成に活用し得る可能性があることが示唆されたとも言えそうだ。


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