東京都八王子市が置き配バッグOKIPPAを1万世帯へ無料配布　2050年二酸化炭素排出実質ゼロに向けた取り組みを進める

Yper株式会社（以下：Yper）が提供する置き配バッグOKIPPA（オキッパ）が、東京都八王子市の「置き配バッグ配布事業」に採択された。

全世帯の約3.5%に置き配バッグが設置される見込み

八王子市では2050年の脱炭素社会の実現に向け、取組の強化を図ることを目的に2022年2月10日、「ゼロカーボンシティ宣言」を行った。

2050年二酸化炭素排出実質ゼロを目指している自治体として、地域内の再配達を減らし、CO2排出を抑制する取り組みとして、今回の置き配促進事業が実現。今回の事業により、市内全世帯の約3.5%の住居に置き配バッグが設置される見込みとしている。

今回のOKIPPAははちおうじ省エネ国キャラクターのえこちゃん、グリちゃん、ゴーくんが描かれる、八王子市のオリジナル柄となる。

国内初となる1万世帯への無料配布

2023年10月1日より、以下の応募要件全てに該当する市民モニターを1万世帯募集している。自治体による1万個無料配布は国内初の事例。応募多数の場合には抽選により当選者を決定する予定だ。

◆八王子市内在住の方
◆本件置き配バックを使用する意思のある方
◆集合住宅に居住されている場合、そのルール上バックを設置可能である方
◆バックを転売・譲渡しない方
◆バックの使用に伴う損害等について、市が一切の責任を負わないことを承知している方
◆アンケートに協力していただける方
◆1世帯あたり1件の応募とする方
◆はちエコポイント事業に参加する方(事前申込は不要。当選者は市側で登録する。)
◆個人情報の取扱いについて承知している方
※商品発送、アンケートの案内、はちエコポイントの登録に使用。

家庭でできるカーボンニュートラル体験を提供

Yperは2020年12月に、一般社団法人サステナブル経営推進機構（SuMPO）の監修のもと、製品ライフサイクルにおけるCO2排出削減効果を算出。LCAの結果、OKIPPAを使って再配達を削減した回数が利用者1人あたり20回を超えた時点で、OKIPPA1個分の製造や流通、廃棄の過程でのCO2排出がオフセットされ、カーボンニュートラルとなることが証明されている。

OKIPPAは玄関ドアノブに簡単に取り付けができ、設置工事は不要。使用時以外は手のひらサイズに折りたたんでおけるため、常設していても玄関の場所を取らない。2018年9月の一般発売以来、全国で21万個以上が販売されている。

盗難や個人情報漏洩対策として、2種の鍵（ドアノブ専用ロックと、シリンダー式南京錠の内鍵）構造を採用。万が一の盗難にも「OKIPPA plus」で無償、有償の2つの盗難サポートも提供している。

今回の八王子市の取り組みは、CO2排出に加えて物流現場における業務削減にも繋がるだろう。全国初となる1万世帯への無料配布によって、どのような効果が現れるのか、今後の動向に注目したい。