2023年11月から隔月で! 厚生労働省、共同配送に興味のある荷主向けにオンラインミーティング開催 

ECのミカタ編集部

厚生労働省は、「荷主連携マッチング~あい積(づみ)ミーティング~」と題して、共同配送に興味のある荷主企業を対象に、物流生産性の向上とトラック運転者の長時間労働改善に向けた意見交換を行うオンラインミーティングを、2023年11月からテーマごとに隔月で開催することを発表した。

2023年11月から開催

厚生労働省は共同配送に興味のある荷主企業を対象に、「関東地方」「中部地方」「関東・中部地方間」に注目した共同配送をテーマとしたオンラインミーティングを行う。2023年11月、2024年1月および2月に開催予定で、詳細は参加エントリーされた企業にお知らせするという。申し込みは「自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト(トラック運転者)」から参加エントリーを受け付けている。

※厚生労働省:「自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト(トラック運転者)」

トラック運転者の長時間労働改善のための取り組み

厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、トラック運転者の年間労働時間は大型トラック運転者は2544時間、中小型トラック運転者は2484時間となり全産業平均の2112時間を上回っている(※1)。長時間労働の要因は、荷主や配送先の都合により長時間の荷待ち時間(貨物の積み込みや荷下ろしの順番を待つ時間)が発生していることや、手荷役(手作業での貨物の積み込みや荷下ろし)が発生していることなど、貨物運送における取引慣行などからトラック運送事業者の努力だけでは改善が困難な問題が存在しているという。

厚生労働省は、トラックの長時間労働を改善するにあたり、荷主企業とトラック運送事業者の双方が歩み寄り、協力しあって、取引環境の適正化に取り組むことが必要不可欠としている。今回のオンラインミーティングでは、トラック運転者の長時間労働改善のための有効な取組である「荷主どうし」の連携のうち、共同配送に興味のある荷主企業の出会いの場を提供する。

※1 出典元:トラック運転者の仕事を知ってみよう 統計からみる運転者の仕事

過去16回、延べ26社の参加と連携実績あり

「あい積(づみ)ミーティング」はこれまでにオンラインミーティングで2020年度から計16回実施され、延べ26社が参加してきている。荷主企業どうしの連携の契機・きっかけを提供する場であり、連携する企業を斡旋するものではないが、連携に至った企業もあるという。

厚生労働省 あい積づみミーティングで生まれた連携に向けた取組 (一部抜粋)

過去参加者からは「物流生産性向上について異業種を含めて他の荷主企業と出会える場は、ほとんどない。この取組を是非とも続けて欲しい」「困りごとがあり、補い合える荷主同士で会話ができたところが非常に良かった」などの感想が厚生労働省に寄せられたという。

2024年4月からトラックドライバーの時間外労働が上限960時間に規制される。規制によって営業用トラックの輸送能力が下がることや人手不足の問題は既知の事実だ。今回の取り組みは荷主同士がトラックドライバーの長時間労働や物流の効率化について理解し、共有できるいい機会となるだろう。

※2出典元:運送事業者の皆様へ  準備は進んでいますか?


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