「Z世代SNSトレンドグランプリ2023」の結果発表 インフルエンサー部門の1位は? 「親しみやすさ」と同時に「個性」を表現できるコンテンツに人気が集まる

ECのミカタ編集部

【Z世代SNSトレンドグランプリ2023】Z世代マーケ研究室「lookey(ルーキー)」が今年のZ世代SNSトレンドグランプリを発表

テテマーチ株式会社(以下:テテマーチ)のZ世代マーケ研究室「lookey(ルーキー)」が、「Z世代SNSトレンドグランプリ2023」を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

本調査は19歳〜23歳のZ世代400名を対象に、今年のSNSトレンドについて「インフルエンサー部門」「タレント部門」「コンテンツ部門」「スポット部門」「グルメ部門」の5部門に分けてアンケート調査を実施。その結果をランキング化したものである。

◆調査対象:19歳~23歳の男女
◆調査方法:インターネット調査
◆調査期間:2023年10月17日~2023年10月23日
◆調査人数:400名
◆調査エリア:全国

インフルエンサー部門

インフルエンサー部門

昨今、ライブコマース等の施策において重要な要素となるインフルエンサーについてはこのような結果に。以下、それぞれの詳細を簡単に記載する。

◆1位:ちょんまげ小僧
現役中学生の6人組グループYouTuber。
メンバーのひき肉さんが自己紹介で使うフレーズ「ひき肉です」の言い方のインパクトと、両腕を広げるポーズが「クセになる」注目を集めた。

◆2位:のっく
彼女のののちさんと、彼氏のりくさんによる大学生カップルインフルエンサー。ののちさんがUFOキャッチャーで、目当てのものが取れずに泣いてしまう動画が大きな話題に。

◆3位:とうあ
性別にとらわれない自由な考え方・ビジュアルとでZ世代を中心に絶大な人気を誇るインフルエンサー。とうあさんが発言した「おはようでやんす」は2021年の「JC・JK流行語大賞」にも選ばれた。

◆4位:オムライス兄さん
TikTokやYouTubeショートでオムライスなどの卵料理を作る動画を投稿しているクリエイター。独学でプロレベルのオムライス作成スキルを身につけている。

◆5位:ハリーティッカー
「月曜から夜ふかし」にてハリーポッターの熱烈なファンとして紹介。「千葉ホグワーツ」の発言がX(旧Twitter)でトレンド入りを果たすほど注目を集めた。

コンテンツ部門

コンテンツ部門

SNSを中心に爆発的な人気が頻繁に起こるコンテンツについてはこのような結果に。以下、それぞれの詳細を簡単に記載する。

◆1位:BeReal
2020年にフランスでリリースされたSNSアプリ。特徴は「盛らない」ことであり、友人のリアルを知る楽しさからアメリカやヨーロッパの若者、とくにZ世代を中心に人気を集めている。

◆2位:ChatGPT
アメリカのOpenAI社が開発した自然な会話が行えるAIチャットサービス。高度なAI技術を手軽に体験できることから話題を集め、2022年11月にリリースからわずか2カ月ほどで世界のユーザー数が1億人を突破。

◆3位:推しの子
赤坂アカと横槍メンゴがタッグを組み連載中の漫画。2023年4月からTVアニメの放送開始し、X(旧Twitter)の世界トレンド1位を獲得するほどSNSでも話題に。YOASOBIの楽曲「アイドル」も大きな反響を呼んだ。

◆4位:MBTI診断
心理学に基づいた93問の質問に回答することで、16の性格タイプに分類される性格診断。韓国の人気アイドルグループが診断結果をYouTube動画にアップしたことが話題となり、日本のZ世代にも広まった。

◆5位:「なぁぜなぁぜ?」
自分が普段から思っている不満や疑問を、可愛らしく伝えることでおもしろネタにしたり、皮肉めいた言い回しで世の中に問いかける表現。

グルメ部門

グルメ部門

近年、人気を集める飲食店には長蛇の列が連日並び、大きな注目を集めることは珍しくない。また、手軽に購入できるものでも品切れがニュースになるなど、いつの時代もグルメコンテンツは強いことがうかがえる。以下、それぞれの詳細を簡単に記載する。

◆1位:みそきん
人気動画クリエイターのHIKAKINさんが監修したカップラーメン。発売初日からSNSで話題になり、売り切れる店舗が続出した。

◆2位:10円パン
10円硬貨の見た目で甘めの生地にチーズがたっぷり入っている韓国発のスイーツ。

◆3位:シェイクうどん
讃岐うどん専門店「丸亀製麵」が5月に発売。振るだけで手軽にうどんを味わえる商品としてSNS上で話題に。

◆4位:ライスペーパー
生春巻きの皮などで使用される食材。TikTokクリエイターのみかさんがライスペーパーを使ったオリジナルレシピを考案・紹介したことで注目を集める。

◆5位:おにぎり専門店
客の好みに合わせて具とご飯を組み合わせ、握りたてのおにぎりを提供する専門店。東京・大塚のおにぎり専門店「ぼんご」からのれん分けした店舗が、今年の初めから全国各地に出店されたことで注目を集める。

タレント、スポット部門

タレント部門では、インフルエンサー同様に「親しみやすい」や「個性的」といった側面が強く出ている傾向が見受けられる。これまでは「共感」といった要素が強かったが、2023年は自分らしさをいかに表現しているかに注目が集まっているのかもしれない。

また、スポット部門でも人気映画作品やブランドコンテンツが並ぶ中、「身近な存在」を求める傾向があることもうかがえる。日常生活では出しづらい「個性」を表現できる場として、こういったスポットが評価されていることも考えられるだろう。

親しみやすさと個性のバランスが求められる

本調査の結果について、Z世代マーケ研究室「lookey」プロジェクトリーダーの川又潤子氏は以下のようにコメントしている。

「昨年と同様に各部門でZ世代への親しみやすさがSNSトレンドのキーワードになっています。さらに今年は、クリエイターやユーザー個人がコンテンツを通じて“個性的な素”をTikTokやInstagramのリール、YouTubeのショート動画など、短時間で視聴できるコンテンツで共有し、話題性を生み出す動きが活発に見受けられました。2024年もSNSは“素”をさらけ出した個性的なコンテンツが更に多様化していくと考えられます。Z世代に浸透しているSNSが実名ではなく、匿名で発信することが主流となっているために、“素”をさらけ出しやすい現象が起こっているのではないかと考えています」。

川又氏も述べているように、「個性」と「素=本音」の2点のバランスが2024年以降重要になっていくかもしれない。マーケティングにおいてSNSの存在は無視できない。取り扱い商材に応じて、トレンドを押さえた的確な施策を打ち出せば爆発的な伸長が期待できる。本調査の結果を踏まえ、来期への取り組み施策を検討すべきだろう。


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