「Z世代とY世代のネットショッピング利用実態調査」 Z世代は趣味・娯楽品、Y世代は日用品を中心にECサイトを利用する
「Qoo10」を運営するeBay Japan合同会社(以下:eBay Japan)は、全国のネットショッピングでの買い物経験がある男女500名を対象に「Z世代とY世代のネットショッピング利用実態調査」を実施した。本記事では結果の一部を抜粋して紹介する。
調査概要
本調査では、ネットショッピングの利用実態について、初めて利用した年齢や利用頻度など、様々な角度からヒアリング。15歳~25歳を「Z世代」、26歳~40歳を「Y世代」と定義し、世代間の傾向の差も調査した。
◆調査名:「Z世代とY世代のネットショッピング利用実態調査」
◆調査期間:2023年10月13日~10月18日
◆調査対象:15歳~25歳男女250名、26歳~40歳男女250名 計500名
◆調査方法:インターネット調査
◆調査会社:株式会社ネオマーケティング
世代間でネットショッピングに求める商材に違いが
ネットショッピングで初めて購入した物として、Y世代では「本・漫画・雑誌(17.6%)」が1位に。一方、Z世代では「服(22.0%)」が1位となり、世代間で異なる傾向がうかがえる結果になった。
2位以降のランキングについてもそれぞれで順位が変動、異なるジャンルが入っており、それぞれがネットショッピングに求める商材が変化していることが分かるだろう。
また、現在ネットショッピングで買う物について、Z世代の1位は「服」、Y世代の1位は「日用品・消耗品」という結果に。
Y世代はより生活に密着した買い物が多い傾向にある一方、Z世代は娯楽や趣味に関連する買い物が上位にランクインしている。
Y世代は日常的にネットショッピングを行う
現在のネットショッピングの利用頻度について、月に1回以上利用している人の割合がZ世代は53.6%、Y世代は62.4%となり、Y世代の方が頻度高く利用している傾向が分かった。
ネットショッピングで購入している物ランキングにおいて趣味関連が上位に入ったZ世代に対し、Y世代は消耗品、食べ物など、日常的に消費する物を買っている人が多いことから、利用頻度が高くなっていると考えられるだろう。
世代間で効果的な訴求が異なるか
ネットショッピングサイトやアプリのセール情報の取得先について、「サイト・アプリ内のお知らせ(Z世代:36.8%/Y世代:47.2%)が両世代で最多。
世代間で比較すると「公式X(旧Twitter)アカウント」「公式LINEアカウント」「公式Instagramアカウント」「その他の公式SNS」といったSNSは、Y世代よりもZ世代の方が活用している人が多いことが判明した。
また、近年注目を集めている新たな販売方法「ライブコマース」に関する認知度については、Z世代14.8%、Y世代16.8%と差が殆どない結果に。
ライブコマースを「知っており、視聴・購入経験がある」と回答した人はZ世代が6.4%、Y世代が5.2%であり、Z世代の方がやや多いが、まだまだ発展途上であることがうかがえる。
ライブコマースを視聴・商品を購入したくなる条件を質問したところ、Z世代では「ライブコマースとはどんなものか分かったら(36.8%)」と回答した人が最も多く、理解度が上がれば活用する人が増えることが想定できるかもしれない。
Z世代はY世代と比較して、「配信者は正直にレビューしていると分かったら(16.7%)」「好きなタレントやインフルエンサーが出演していたら(16.7%)」と回答した人が多く、誰が出演しているか・レビューに信ぴょう性はあるかを重視する傾向にあることが分かる。
Y世代は「お得に買えることが分かったら(33.3%)」と回答した人が最も多く、価格的なメリットが行動変化のきっかけになると考えられるだろう。
ターゲット層を明確にした施策が求められる
Qoo10は特に若年層のユーザーが多く、Z世代を中心に、幅広い世代の方が買い物を楽しめる企画を定期的に開催している。
今回の調査では、Z世代とY世代でネットショッピングの利用実態を比較。Z世代は趣味関連の買い物、Y世代は日用品の買い物が多いなど、ネットショッピングの活用シーンの差が垣間見える結果になった。
近年新しいマーケティング手法として注目されている「ライブコマース」については、僅かにZ世代の方が利用率が高いという結果ではあるが、その他の項目と比較して大きな差がないことも判明した。世代ごとに求める条件が異なることが読み取れるため、今後ターゲットとする層を明確にすることで、より的確な訴求が実現だろう。
2023年も残すところ2カ月となった現在、クリスマス商戦や年末年始需要など、ECサイトにとって大きなイベントが待ち構えている。本調査の結果を今後の施策検討に活かしてみてはいかがだろうか。