「2024年問題」に対する消費者意識調査 95%が再配達に「申し訳ない」と思う一方、具体的な対策をとっている消費者の割合は?

ECのミカタ編集部

「佐川・ヤマトの方ごめんなさい…」再配達、申し訳ないと感じているものの、実際に対策した人は18%。そんな気まずさは複数投函OKのおしゃれな宅配ボックスで置き配してもらって解決

戸建て用宅配ボックスを販売するブランド「PYKES PEAK」は、「物流の2024年問題」について消費者がどう考えているか意識調査を実施。本記事ではEC事業者が把握しておくべき消費者認識として、一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査手法:Fun Standard株式会社による自社調査
◆調査対象:全国の男女
◆調査期間:2023年10月13日~2023年10月31日
◆回収サンプル数:53

2024年問題を把握している消費者は少数派か

「2024年問題」に対する認識としては「ある程度知っている」が42%となった一方で「詳しく知らない」や「聞いたことがない」が合わせて47.5%と高い数値となった。

連日テレビなどで報道されていることから、大まかな問題は認識しているが、詳しい内容への理解は進んでいないことが見て取れるだろう。業界としても消費者に対し「どういった点が問題なのか」を、改めて周知する必要があるかもしれない。

再配達を申し訳なく思う一方、具体的な対策は取れていない

「再配達」に対して、申し訳ないと感じる人は「約95%」と大多数を占めることが判明。消費者としても、わざわざ同じ場所に何度も配達してもらうのは、罪悪感を感じていることがうかがえる結果となった。

一方「2024年問題」に対するアクションについて、具体的な行動をとったことがある消費者は17.5%と低水準となった。「何をすれば良いのか分からない」や「コストをかけることへの懸念」など、様々な要因があることが考えられる。

宅配ボックス導入には複数の課題があげられる

再配達削減に向けた対策として、宅配ボックスの設置は高い効果が期待できる。本調査においても66.7%が対策として効果があると回答する一方で、実際に導入している割合は22.8%とまだまだ低い現状が判明した。

宅配ボックスの導入を躊躇している理由としては「盗難が怖い」や「値段が高い」「置く場所がない」といった内容が目立つ。それぞれ約30%前後の割合となっており、それぞれの課題を解決することが宅配ボックス導入に求められるといえるだろう。

消費者の意識向上と同時に具体的な行動が求められる

消費者がすぐに行える「2024年問題」への対策としては「宅配ボックス」の設置が最も効果的といえるだろう。

日本の再配達率は約12%と高く、10件に1件以上は再配達されているという現状がある。政府は再配達率を6%へ下げることを目標にしており、置き配に対してポイントを付与するといった政策を進めている。

現在は盗難防止機能を備えた宅配ボックスも存在しており、それらの普及が今後より一層求められることになるだろう。

2024年問題が目前に迫った現在、消費者の意識向上と同時に具体的な行動が求められる。事業者側からも消費者への情報提供を進めながら、宅配ボックスの設置や置き配など、配送現場に寄り添った選択を意識してもらう必要があるはずだ。


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