廃棄物の所有を憧れに 廃棄物から生み出されたアート作品や日用品の販売サイトがオープン

ECのミカタ編集部

廃棄物の所有を“憧れ”に|廃棄物から生み出されたアート作品が購入可能なECサイト「ACTA+」がオープン

山口県で創業60年を迎える廃棄物処理業「株式会社中特ホールディングス(以下:運営企業)」は、廃棄物から生まれたアートをウェブ上で購入できるサービスの提供を開始した。

サステナブル風土の醸成を目指すアート事業

「正論を憧れに」をコンセプトとした、サステナブル風土の醸成を目指すアート事業「ACTA+」では、「廃棄物を用いてつくられたアート作品」と「日常使いができるプロダクト」の2種類を展開。

独自にキュレーションしたアーティストの作品のみを取り扱っており、廃棄物という素材の風合いを生かしながら丁寧につくられた「一点もの」のみが販売される。

販売する作品は、ART/GOODSなどアイテムごとのカテゴリーと共に、素材となっている廃棄物の種類からも選ぶことが可能。そのためユーザー体験としても「廃棄物から生み出された商品を購入できる」を体現する仕組みとなっている。

プラットフォーム事業でのコラボレーションも可能

「ACTA+」と全てのアーティストはパートナーシップを結んでおり、本サイトでの作品販売の他に、プラットフォーム事業のさまざまな場面でコラボレーションも可能である。現在販売中の作品例は以下の通り。

◆artificial 【廃デニム】

人を模すことで、豊さを追い求めた結果、地球を汚し、自らの首を絞めてしまった人類へのアンチテーゼを表現。

◆good morning【ペットボトル】

廃棄ペットボトルを600℃の熱で溶かし、構成。外界に触れる時の誕生の興奮を、まだ空と海しかない朝として表現。

◆一輪挿し【ワインボトル】

ありふれたワインボトルを一度溶かし、丁寧に形成しなおすことで、暮らしを彩る唯一無二の工芸品に。

未来の資源循環モデルとなることができるようチャレンジ

「ACTA+」取り組みの背景について、運営企業は以下のようにコメントする。

「私たちは本事業の立ち上げに至るまで、サーキュラーエコノミーなどサステナビリティを模索する場として、2021年から廃棄物からアートを生み出す公募展『COIL Upcycle Art Contest』というアートを起点とした独自の取り組みを毎年開催してきました。(中略)本事業では、公募展開催から4年間蓄積してきたリソースやノウハウを最大限に活用しながら、更なる社会的インパクト創出を目指して参ります」

廃棄物を素材としたアート作品の流通によって経済を循環させることを目的とした本サイト。廃棄物という資源が本当に資源としての役割を担うことができれば、当然その名称は変化すると考えられる。

運営企業は、SDGs達成目標の2030年まであと6年と迫る状況の中で、本取り組みが未来の資源循環モデルとなることができるようチャレンジするとしている。持続可能な社会実現へ向けたアプローチとして、大きな注目を集めることが期待されるだろう。今後の動向に注目したい。


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