越境ECで人気の「カメラ」、オーストラリアやイギリスのほかドイツにも商機 「eBaymag」トレンドで判明
「eBay」は米国サイトでアカウントを持つセラーがイギリス、オーストラリアを含めた世界8カ国の eBayサイトに同時に出品ができるサービスである「eBaymag」をセラーへ無料提供している。本記事では現在の「eBaymag」展開トレンドを紹介する。
日本において多国展開を始めているセラーが多いことを示すデータ
全体として特にカメラの人気が高く「eBaymag」の利用によって、10%〜22%売上を拡大したセラーの実例がある。
日本国内における米国サイト以外の売上は1位オーストラリア、2位イギリス、3位ドイツ、4位カナダに対し、グローバル全体では1位イギリス、2位ドイツ、3位オーストラリア、4位カナダの順に高くなっている。
この事実は、日本においてオーストラリアやイギリスのサイトから多国展開を始めているセラーが多いことを示しており、現時点でオーストラリアとイギリスにしか販売を展開していないセラーには、ドイツにも商機があることを意味しているといえるだろう。
各国サイトでのカテゴリーランキングについては以下の通り。それぞれでカメラ関連品が上位に並んでいることが分かる。
日本と季節が逆転するオーストラリアで夏向け商品が注目
また、国別の動向では日本と季節が逆転するオーストラリアにおいて夏向けの商品が注目されている。中でもフィッシングやゴルフ、ファッションが人気。フィッシングは年明けからeBayで売上が上がる傾向にあり、SHIMANOやDaiwaを始めとした日本ブランドに人気が集まる。
ファッションでは、現在はサマーファッションの季節のためサングラスやショートパンツ、Tシャツが人気。日本ではヴィンテージファッションも揃っていることから夏服を日本のセラーから購入するバイヤーが多い傾向にあるようだ。
◆出典元:イーベイ・ジャパン株式会社
AI技術の発達による、越境ECのさらなる成長が期待
2024年3月15日に発表された「eBay Japan Awards 2023」では、カメラ事業「Map Camera」を運営するシュッピン株式会社がeBayにおける販売実績、バイヤーからのフィードバック等の総合的評価トップのセラーに贈られる最優秀賞「セラー・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。
現在の越境ECの状況について、イーベイ・ジャパン株式会社代表取締役社長である岡田雅之氏は「越境EC参入を阻む『3つの壁(物流・言語・文化)』がなくなりつつある」とコメント。AI技術の発達によって、この傾向はより加速することが考えられる。
参入障壁の下がった越境ECへ挑戦する事業者は今後も増加するだろう。発展を続ける市場動向の今後に期待、注目したい。
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