DHL、デジタルツール強化でスモールビジネスの海外事業展開をサポート
DHLジャパン株式会社(以下:DHLジャパン)は2024年7月18日、スモールビジネス向けに一連のデジタルツールを強化し、海外事業展開を強力にサポートする意向を明らかにした。
グローバル販売へ向けたデジタルソリューションを提供
本取り組みは一連のデジタルツールを通じて、複雑な税関手続き、輸出や国際貿易規制に関する知識不足やリソース不足など、スモールビジネスにとってグローバル市場への参入を妨げている課題解決を目指す。一例として、以下デジタルソリューションが提供される。
◆便利な新プロセス始動
創業歴や事業歴の浅いスタートアップ企業や個人事業主も、DHLアカウントの開設が可能。ダイナミックディスカウント(変動型割引)プログラムの一環として、新規にDHL Expressアカウントを開設した顧客へ4カ月間運送料金を50%割引、5カ月目以降は前月の利用実績に応じて送料最大70%割引で利用できる。
◆マイグローバルトレードサービス(MyGTS)
輸出国と輸入国または地域間の既存のトレードレーン規制や通関要件を検索できるAI搭載の無料通関情報ポータルサイト。輸出入統計品目番号(HSコード)の検索、通関情報の事前確認など、顧客の通関手続きにおける利便性を高めるツールである。
◆DHL Express Commerce(越境ECビジネス向け出荷書類作成ツール)
DHL Expressの配送サービスをAmazon、eBay、Shopify、Magento、WooCommerceなどのEコマースプラットフォームと統合し、発送の自動化やフルフィルメントプロセスの管理をサポート。越境ECの複数ある発送注文を簡単に一元管理し、効率的な出荷を可能にする。
国際的な取引や出荷を容易に行う
DHLジャパン株式会社代表取締役社長であるトニー・カーン氏は、本件について以下のようにコメントしている。
「このたびのデジタルツール強化により、さまざまな課題をかかえる日本の中小企業、特にスモールビジネスの担い手の方々を、今まで以上にサポートできるのを嬉しく思います。国際的な取引や出荷を容易に行うために必要なツールやリソースを提供することで、中小企業、スモールビジネスの方々が、ダイナミックなグローバル市場における成長を取り込み、その潜在能力を最大限に発揮できるようDHLは全力で支援します」
「中小企業の海外展開に関する調査(2024年)(※1)」によれば、海外展開を行うにあたっての課題として、人材難、現地とのコミュニケーションへの不安、海外の法規制に関する情報不足など、日本の中小企業にとっての課題は少なくないことがうかがえる。
DHLは一連のデジタルツールによって、中小企業やスモールビジネスがいつでもどこでも迅速にアカウント登録を行い、グローバルな販売を開始できるためのサポートを実施する。越境EC市場をさらに活性化させるサービスとして、多くの事業者から注目を集めることが考えられるだろう。今後の動向に期待したい。
※1:独立行政法人 中小企業基盤整備機構