FedExが米国および欧州への越境ECを支援 輸送サービスの対象地域を拡大

ECのミカタ編集部

フェデックス、中小企業の成長を支援する「フェデックス・インターナショナル・ コネクト・プラス」のサービス対象に米国と欧州を追加

フェデラル エクスプレス コーポレーション(以下:フェデックス)は2024年7月29日、日付指定配送が可能な越境EC事業者向け輸送サービス「フェデックス・インターナショナル・コネクト・プラス(以下:FICP)」の対象地域を拡大することを公表。現在は日本からアジア太平洋地域内への発送が可能となっているが、米国および欧州の仕向地へも発送可能となった。

国際配送ソリューションの提供が実現

FICPのサービス強化は、フェデックスがアジア太平洋地域から米国と欧州への越境ECの成長を支援する取り組みの一環として実施された。

アジア太平洋地域のEC市場は、2023年から2030年までの間に年平均17.6%成長し、2030年には13兆2090億ドルに達すると予測されている(※1)。日本と中国は、アジア太平洋地域におけるECの最大の市場であるとともに、それは中小企業に大きなビジネスチャンスをもたらしている状況だ(※2)。

今回のサービス対象地域拡大によって日本、中国、香港の越境EC事業者は、購入者に対し米国や欧州向けの多くの荷物を2~3営業日で配送することが可能になる。さらに、価格に見合った価値のある国際配送ソリューションの提供が実現することになった。

※1:規模、シェア、予測、および傾向でみたアジア太平洋EC市場分析
※2:アジア太平洋地域のECー統計と事実|Statista

EC事業者、購入者の双方に大きなメリット

FICPは、通関手続きを含む日時の指定が可能な国際配送サービスとして、高い信頼性を提供している。今回の対象地域拡大は、越境EC事業者とEC購入者に対し、以下のようなメリットを与える。

◆付加価値
EC事業者は競争力のある価格で指定日配送を利用できるため、EC購入者それぞれのニーズに合う配送を魅力的な価格で提供できる。

◆柔軟性と管理
個人宅への配送に加え、購入者は数ある受取場所から柔軟に荷物を受け取ることが可能。また、配達日や配達場所を容易に変更できるため、利便性向上に繋がる。

◆シームレスな統合
オンラインおよびオフラインの双方で、出荷プロセスを自動化するソリューションによって、越境EC事業者はペーパーレスな業務を実現する。

◆安心感
荷物追跡機能によって越境EC事業者と購入者は、荷物の輸送状況を配送の全過程を常に確認できる。

越境ECの発展に繋がることが期待

日本におけるフェデックスの代表者、マネージングディレクターの久保田圭氏は以下のようにコメントしている。

「越境EC市場の成長に伴い、さらに多くの日本の中小企業がテクノロジーを活用して海外の購入者との接点を簡素化しています。日本の中小企業のうち、54.1%が海外展開にECを活用しているか、活用を検討しており、38.3%が越境ECを好ましいチャネルであると認識しています(※3)。今後の事業拡大先として米国は1位、EUは4位であり(※4)、FICPのサービス強化により迅速で、信頼性があり費用対効果の高い輸送ソリューションを提供することができ、中小企業のビジネス成長機会の提供にも繋がります」

FICPのサービス強化はアジア太平洋地域のEC市場の継続的な成長を促すだろう。越境ECのさらなる発展に期待したい。

※3:2023年度|ジェトロ海外ビジネス調査日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査,p.21
※4:2023年度|ジェトロ海外ビジネス調査日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査,p.27


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事