導入に失敗・解約したEC関連サービストップは? エルテックス調査

ECのミカタ編集部

通販事業者が導入に失敗・解約したEC関連サービストップは「メール送信」

株式会社エルテックス(以下:エルテックス)は2024年8月29日、「通販事業者が失敗・解約したEC関連サービス」「通販/ECシステム導入の重視点」などを集計・分析した調査結果の2024年版を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査エリア:全国
◆調査対象者:楽天インサイト保有の調査パネル(ビジネスパネル)、年商規模1億円以上(1~10億円未満:76、10~50億円未満:130、50億円以上:94)の通販事業に携わる以下職種の、会社役員、社員、派遣社員、個人事業主
▷マーケティング・広告・宣伝
▷業務(受注、決済、配送、その他の業務)
▷情報システム
◆調査方法:ネット方式によるアンケート調査
◆調査期間:2024年6月30日~7月4日
◆回収サンプル数:300(調査対象者 マーケ:100、業務:100、情シス:100)
◆調査主体:株式会社エルテックス
◆調査実施機関:楽天インサイト株式会社
◆出典元:通信販売事業関与者の実態調査2024(株式会社エルテックス)

導入に失敗・解約したサービストップは「メール送信」

通販事業者が導入に失敗・解約したEC関連サービストップは「メール送信」であることが判明。以降は「サイト内検索」「アンケート」がトップ3として続いた。

トップとなった「メール送信」については、同じメール送信でも「シナリオ/ステップアップメール」の失敗・解約が13.7%となっており、逆説的に言うと手間暇や創意工夫を凝らした「メール送信」は「失敗・解約のスコアが低くなった」との推測もできる。

また、「メール送信」の失敗、解約理由については以下内容がトップ3として並んだ。

◆効果が出なかった
◆利用料が高かった
◆使いこなせなかった

システム導入には「納期」も重視される

通販/EC事業者が、通販の販売管理システム、ECシステムを選択する際の重視ポイントのトップは、「導入や運用のコスト(全体:29.2%)」となり、特に年商が1億円~10億円未満といった規模の事業者では40.6%と、スコアが非常に高くなった。

50億円以上の年商規模の事業者でもトップは「導入や運用のコスト(27.0%)」となった一方、他の年商規模と最も異なる数値が出たのは「希望の納期への適用力(14.9%)」となる。事業者としての規模の大きさから、計画通りにシステムの構築や移行が進まなければ事業計画や株価に影響がある、といった危惧などが背景にあると思われる。

現在、通販市場に流通しているECシステムは質の高いサービスがそろっている。その中から納期、コストなど事業者が置かれている立場によって優先順位が変わると考えられるだろう。事業に応じた適切なシステム選定を行うために、本記事の内容を参考にしてほしい。


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