人気ブランドのヘルスケアやオーディオ家電等を販売すると称する偽サイト 消費者庁が注意喚起
消費者庁は2024年8月29日、人気ブランドのヘルスケア又はオーディオ家電等を販売すると称する偽サイトに関する注意喚起を行った。本記事では一部事例を抜粋して紹介する。
ブランドとは関係のない商品や模倣品が届く
2023年1月以降、SNS上において「オムロン」又は「アンビー」のブランドロゴを使用したヘルスケア又はオーディオ家電等に関する広告が表示され、当該広告のリンク先のウェブサイトで商品を注文したところ、これらのブランドとは関係のない商品や模倣品が届いたなどという相談が、各地の消費生活センター等に数多く寄せられていた。
消費者庁の調査によって、上記行為を行う事業者が、消費者の利益を不当に害するおそれのある行為(消費者を欺く行為)を行っていたことを確認したため、消費者安全法(平成21年法律第50号)第38条第1項の規定に基づき、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報を公表し、消費者に注意を呼びかけた。
◆本件偽サイトで使用されていたドメイン等
※画像元:人気ブランドのヘルスケア又はオーディオ家電等を販売すると称する偽サイトに関する注意喚起(消費者庁)
価格表示や不自然な日本語表示に注意
消費者が偽広告内のリンクを押すと本件偽サイトに移行。本件偽サイトの表示内容は、以下の通りとなっている。
◆商品の画像及び説明
本件偽サイトには、オムロン又はアンビーのブランドロゴのほか「オムロンの展示会の画像」や「アンビーのウェブサイトに表示されている画像」等が表示されている。
◆価格表示
「お買い得2点目3000円値下げ期間限定」「最後の1時間限定60%OFF!」等、複数台を購入すると単価が安くなることや大幅に値引きしている旨が表示されたものがある。
◆本件事業者名等の表示
問合せ先として「公開メールアドレス」等と称するメールアドレスは表示されているが、本件事業者の名称や連絡先の電話番号が表示されていないものが多くある。
◆不自然な日本語の表示
「アームさえ上げれば全データをチェック可能」「スマート頸椎マッサージャーい」「耳をふさがらなく・・・」などといった不自然な日本語が表示されたものがある。
◆偽広告の例
消費者庁からのアドバイス
本件事業者は、オムロン又はアンビーのブランドロゴを使用した本件偽広告及び同ロゴ又は展示会の画像等を使用した本件偽サイトをインターネット上に公開し、これらにおいてあたかもオムロン又はアンビーの正規品を販売するかのように消費者を誤認させて商品を注文させていた。
消費者庁はこうした事実を元に、消費者へ以下アドバイスを実施した。
◆ブランドロゴが表示されているだけでは危険
◆URLやドメインに違和感はないか
◆「特定商取引法に基づく表示」はあるか
◆極端な割引を行うかのように示すものでないか
◆不自然な日本語の表示はないか
◆商品代金の支払方法が限定的ではないか
被害を防ぐためにも各事業者からのアナウンスも重要となる。サイトの信頼感を高めるためにも、顧客が安心して購買できる環境を提示する必要があるはずだ。