年末年始の繁忙期へ向けた準備が整っている事業者の割合は35% Shopify調査

ECのミカタ編集部

Shopify事業者の実態調査

Shopify Japan株式会社(以下:ショッピファイ)は2024年10月4日、第3四半期及び第4四半期の繁盛期に向けた実態調査に関する結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査機関:2024年5月29日〜6月12日
◆調査対象国:アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、日本、ドイツ、フランス、イタリア、スペインの9カ国
◆調査対象者:Shopifyを利用する13337人の事業者(Shopify Plusプラン利用者を除く)
◆出典元:第3四半期及び第4四半期の繁盛期に向けた実態調査(Shopify Japan株式会社)

35%が繁忙期への準備が整っていないと回答

本調査の結果、世界的な傾向として、経済情勢が不透明な状況下から支出を抑える傾向がみられ、事業者のうち約45%が値引きへの関心の高まりを感じていることが判明。「2024年の経済状況に適切に対応できていると思う」と回答した事業者は全体の約18%に留まった。

さらに、これからの繁盛期に向けた準備について質問したところ、全体の35%の事業者は準備が整ってないと回答した。

続いて、顧客維持とライフタイムバリュー(顧客生涯価値)の最大化のための最優先事項について尋ねたところ、ソーシャルメディア上で広告費をかけないオーガニックソーシャルと回答した事業者が約72%と最も多いことが判明した。

次いで、限定オファーやプロモーションが約43%、パーソナライズされたEメールマーケティングが約38%と、顧客維持の手段としてはオーガニックソーシャルやオーガニックコンテンツを重要視していることが明らかとなった。

新規顧客獲得に向けたコストへの懸念

新規顧客の獲得面においては、約50%の事業者はオーガニックコンテンツが新規顧客の関心を引くための主要な手段であると回答し、有料広告と回答した事業者は約29%に留まった。

約70%の事業者が新規顧客の獲得を課題として上げる一方で、新規顧客を獲得するためのコストに対する懸念が高まっていることが浮き彫りになったといえるだろう。

約40%が日常業務にAIを活用

また、事業者のうち約40%が、日常業務にAIを活用していると回答。活用方法において多かった内容は以下の通りとなった。

◆コンテンツ生成と製品画像の強化:約35%
◆ビジネスプロセスの効率化:約23%
◆データ分析とインサイト:約24%


AIを活用している事業者について、ヨーロッパや北米では過半数を超える一方、日本の事業者では44%に留まる。AIの積極活用が競合他社との差別化を図る上で重要な要素になるかもしれない。

本調査を踏まえShopifyは、今後もAIツールなどの最新技術に対応しながら事業者の成長をサポートする取り組みを展開する姿勢を見せた。第3四半期及び第4四半期は年末年始のセールやブラックフライデー・サイバーマンデーをはじめとする繁忙期が続く。顧客の需要に対応し、円滑な運営を実現させるためにも早めの準備が必要になるだろう。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事