約半数が共感する「想定通りのシステム導入」のポイントとは? スノーピークビジネスソリューションズ調査
株式会社スノーピークビジネスソリューションズ(以下:スノーピークビジネスソリューションズ)は2024年11月12日、生産現場システム導入の失敗に関する実態調査の結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。
調査概要
◆調査名称:生産現場システム導入の失敗に関する実態調査
◆調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
◆調査期間:2024年10月4日〜5日
◆有効回答:生産現場システムの導入に関わり、導入に不満や課題を感じた経験がある製造業・運送/輸送業・卸売/小売業(従業員数100名以上)の会社員110名
◆出典元:生産現場システム導入の失敗に関する実態調査(株式会社スノーピークビジネスソリューションズ)
システム操作の複雑さに不満、課題を感じる
「お勤めの会社で導入した生産現場システムは、現場でどの程度利用されていますか。」(n=110)と質問したところ、「業務全体を通じて、ほぼ毎日活用されている」が42.7%、「特定の業務で、週に数回程度定期的に利用されている」が21.8%、「必要時にのみ限定的に利用されている」が15.5%という回答となった。
続いて、「生産現場システムの導入やその後の運用において、当初の想定とどのように違ったか、不満や課題を感じた点を具体的に教えてください。(複数回答)」(n=110)と質問したところ、「システムの操作が複雑だった」が52.7%と大多数を占めた。
次いで「現場の業務フローに適合しなかった」が36.4%、「システムの動作・処理能力に問題があり、期待したスピード感が得られなかった」が35.5%という回答が並ぶ。
目的とシステム要件のミスマッチに起因する
「導入した生産現場システムが想定と違ったことで、現場や業務にどのような影響が生じたか、具体的に教えてください。(複数回答)」(n=110)と質問したところ、以下の回答が上位に並んだ。
◆業務効率が低下し、作業時間が増加した:46.4%
◆従業員のストレスや不満が高まった:45.5%
◆コミュニケーションや情報共有に支障が出た:41.8%
「導入した生産現場システムが想定と違った原因はなんだと思うか、具体的に教えてください。(複数回答)」(n=110)については、「果たしたい目的とシステム要件のミスマッチ」が50.0%と半数を占め、「システム会社ベンダーとのコミュニケーション・連携不足」が42.7%、「現場の意見や要望の反映不足」が41.8%と続く結果になった。
「現場の声をよく聞いて、必要なものを作ってくれること」がやはり重要に
「どのような導入プロセスであれば、想定通りの生産現場システムの導入ができたと思いますか。(複数回答)」(n=110)と質問したところ、「システム会社との密接なコミュニケーションと柔軟な対応」が55.5%、「現場の業務プロセスを十分に理解した上での要件定義」が49.1%、「現場を巻き込んだ共同開発アプローチ」が43.6%という回答が上位に並んだ。
システム会社選びでどのようなポイントを重視したいかについては、「現場の声をよく聞いて、必要なものを作ってくれること」が49.1%、「製造の仕事をよく理解し、臨機応変に対応してくれること」が43.6%、「導入後もしっかりサポートしてくれること」が40.9%といった回答が寄せられた。
本調査では、生産現場システム導入において、システム会社との密接なコミュニケーションが不足していることが、多くの不満や課題を引き起こしていることが明らかになった。現場ニーズを反映したシステム構築には、密なコミュニケーションと柔軟な対応が鍵となる。現場と共に改善を進め、課題解決に取り組む姿勢が事業者には求められるだろう。