BtoB越境ECで人気の高い商品カテゴリーは? ラクーンコマース調査

ECのミカタ編集部

2024年BtoB越境ECランキング発表 ラクーンコマース海外流通額19%増、日本製食器・文具が各国で人気拡大 ~2025年トレンド予測は推し活&手芸~

株式会社ラクーンコマース(以下:ラクーンコマース)は2024年11月19日、「2024年BtoB越境ECランキング」を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

タイでの日本商品需要が急拡大

流通額ベースでのラクーンコマースの越境EC輸出先のトップ3は以下の通りとなった。

◆1位:台湾
◆2位:香港
◆3位:北米


流通額上位国を対象に抽出した「国別流通額伸び率ランキング」ではタイ(87.7%)、韓国(67.9%)、オーストラリア(54.2%)、アメリカ(41.0%)の成長率が高く、これらの市場における日本商品への需要が拡大している様子がうかがえる。

この背景には円安の影響や、日本のキャラクターブームが起こっていることも要因として考えられるだろう。

※画像元:2024年BtoB越境ECランキング発表(株式会社ラクーンコマース)

各国で「食器」「筆記用具」「ぬいぐるみ・人形」に人気が集まる

2024年の「人気商品国別ランキング」では、各国ごとの特性によって、売れ筋商品が異なる結果となった。

これまで台湾では食器が一番人気だったが、コロナ禍の渡航制限により日本に買い付けに行けなくなった影響で越境ECへのスライドが起こったこと、また日本のアパレルブランドの根強い人気と円安が相まって、アパレルが1位となった。

共通点としては、特に各国6位以内に「食器」と「筆記具」がランクインしているほか、「ぬいぐるみ・人形」も多くの国で人気を集めていることから、これらのカテゴリーは越境ECでのマーケティングや販路拡大において重要な商品カテゴリーになるといえるだろう。

※画像元:2024年BtoB越境ECランキング発表(株式会社ラクーンコマース)

2025年のトレンド予測

ラクーンコマースが運営するBtoB向け海外卸販売サイト「SD export」では、今後さらに注力するジャンルとして「ステーショナリー」「手芸クラフト」「カルチャー系商品」の3つのジャンルに注目している。

日本のステーショナリーは、機能性とデザインの美しさから海外でも注目を集めている。また、アメリカやヨーロッパで人気が高まっている「手芸クラフト」分野では、日本製の手芸用品がその高品質な発色から評価されており、YouTubeライブ配信を通じた現地での魅力発信にも力を入れている。

そして「推し活」グッズは、日本の漫画やアニメ等のコンテンツの躍進に合わせて、独自のカルチャーとして海外で広がりをみせている注目のジャンルだ。推し活グッズの流通額は2024年1月から9月までで出品商品数4倍、流通額7倍に伸びていいる。各国での文化に寄り添いながらプロモーションを行うことで、その人気をさらに広げていくと考えられる。

人々の趣味嗜好が多様化する中、「SD export」では各ジャンルの市場により細分化したコミュニティを形成し、現地の商習慣や文化に合わせたローカライズ戦略を強化していく方針を示している。今後もさらなる発展が期待されるBtoB越境EC市場の動向を引き続き追っていきたい。


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