ヤマトHD、「クラフトビール業界のDX」を推進するBest Beer Japanに出資

ECのミカタ編集部

「クラフトビール業界のDX」を推進する Best Beer Japanに出資

ヤマトホールディングス株式会社(以下:ヤマトHD) は2024年11月29日、グローバル・ブレイン株式会社(以下:グローバル・ブレイン)が運営する「KURONEKO Innovation Fund 2号(以下:KIF 2号)」を通じて、法人向けにクラフトビールのECプラットフォームを提供するBest Beer Japan株式会社(以下:Best Beer Japan)に出資を行った。

マーケット拡大が見込まれるクラフトビール業界

Best Beer Japanは現在、クラフトビール醸造所のバックオフィス業務を88%削減(※1)できる管理ソフトや、飲食店の購買手続きを簡素化させ全国200以上(※2)の醸造所からまとめてクラフトビールを購入できるECプラットフォームを提供している。

さらに、送料を半分に削減できる樽のシェアリングサービス「レン樽」の展開を通して、醸造所と飲食店の両者の業務効率化やコスト削減を実現。同社のECプラットフォームは月間33%の成長率(※3)を達成しており、業界内での認知を拡大しつつある。

※画像元:「クラフトビール業界のDX」を推進する Best Beer Japanに出資(ヤマトホールディングス株式会社)

KIF2号はさらなるマーケット拡大が見込まれるクラフトビール業界のDXをリードしている点や、流通課題に着目しながら業界のインフラ構築に取り組む姿勢、これまでの成長性などを評価し、出資に至った。

※1:クラフトビール醸造所の日々の受注業務、毎月必要となる酒税申請業務時間などの短縮時間
※2:2024年9月末時点
※3:月平均でのプラットフォーム流通取引総額(ビアバー、飲食店などの利用金額)の成長率

クラフトビール市場のDX化を加速

クラフトビール醸造所は中小事業者が多く、生産量や流通量が少ないため専門的に取り扱う中間流通が不在となることから、醸造所と飲食店などが直接取引を行う必要がある。

そのため輸送コストの上昇、出荷の管理、酒税申告業務といったバックオフィス業務の負荷が大きくなり、飲食店においても発注や在庫管理に手間がかかっている状況である。

Best Beer Japanは、こうしたクラフトビールの流通構造の課題をデジタルトランスフォーメーション(DX)で解決するスタートアップだ。

アメリカではクラフトビールがビール市場全体の約25%(※4)を占めるのに対して、日本では未だクラフトビールの割合は小さい。同社は国内市場の成長ポテンシャルを機会と捉え、テクノロジーを活用した業界インフラ構築を進めている。

今回、KURONEKO Innovation FundのポートフォリオにBest Beer Japanが入ったことで、クラフトビール市場のDX化を加速させ「新たな物流」「新たな価値」を創造させるとした。本出資が国内クラフトビール市場のさらなる発展につながることが期待される。今後の動向に注目したい。

※4 出展:Source: Brewers Association, National Beer Sales & Production Data


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