「テレビ」で認知、「WEB」で比較・検討し、「〇〇」が購入の決め手に 博報堂調査
株式会社博報堂(以下:博報堂)は2024年12月2日、博報堂グループの地域拠点合同で実施した、「全国地域別生活者行動把握調査2024年」の結果を公表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。
調査概要
◆調査手法:インターネット調査
◆調査地域:全国47都道府県
◆調査対象者:15から69歳の男⼥、⼀般⽣活者
◆サンプル数:全国合計1万7725サンプル、各県400~600サンプル
◆調査時期:2024年6月18日〜30日
◆出典元:全国地域別生活者行動把握調査2024(株式会社博報堂)
商品実物の体験や説明が購入の決め手になる
情報経路に関する調査において、認知フェーズにおいて「テレビCM」への接触率、理解・比較のフェーズにおいては、「企業ホームページ」「大手ポータルサイト」への接触率が高いことが判明した。
購入フェーズにおいても「テレビCM」「企業ホームページ」「大手ポータルサイト」の数値が高い傾向。また、「店頭での体験」も購入フェーズの接触率が高くなっており、商品実物の体験や説明が購入の決め手になると考えられるだろう。
また、「口コミ(親族・友人・知人からの情報)」については、各フェーズで同等に接触されているようだ。
チラシによる情報発信が高い影響力を持つ
スーパー・ドラッグストアへの来店時に参考にするメディアでは、「折り込みチラシ(31.1%)」と「Webチラシサイト・チラシアプリ(30.3%)」の2つが突出して高く、オフライン・オンラインを問わず、チラシによる情報発信が生活者の来店に対して高い影響力を持つことが判明した。
「折り込みチラシ」をエリア別にみると、北海道(41.5%)、東北(40.2%)、北信越(38.9%)が上位を占める一方、関東・山梨(26.7%)、関西(29.8%)、九州・沖縄(28.6%)は低位に留まっている。
「Webチラシサイト・チラシアプリ」はエリア別にみると、北海道(34.0%)、東北(33.0%)、関西(33.5%)、中国・四国(31.0%)と若干高いものの、エリア差は大きくなく、「折り込みチラシ」とは異なる結果となった。
インターネット結線可能世帯は70.0%
インターネット結線率は全国で53.2%、エリア別でみても全エリアとも50%前後となっており、地域による差は小さいことが判明した。中でも関西・九州・沖縄は55.8%高くなった一方、北信越では49.6%、東北では47.8%と比較的低い傾向となった。
ストリーミングデバイス経由の結線率は10.5%で、どのエリアも10%前後とほとんど差がない。
インターネット結線可能世帯は70.0%となっており、結線環境が整っている世帯での結線率は76.0%となっている。
本調査によって、商品購入までの接触メディアについて、「テレビ」で認知、「WEB」で比較・検討し、「体験」が購入の決め手となっていることが判明した。今後はOMO(Online Merges with Offline)など、オンライン、オフラインを超えた訴求が一層重要になるかもしれない。さらなる売上向上、市場拡大を目指すためにも、今後の施策検討に本調査内容を参考にしてほしい。