約7割が「タイパを意識しない生活を望む」 Repro調査
Repro株式会社(以下、Repro)は消費者の「タイムパフォーマンス(タイパ、時間対価値)」に対する意識を明らかにすべく、「日常生活とデジタルデバイス利用時におけるタイムパフォーマンスに対する意識調査」を実施し、結果を公表した。本記事では一部の内容を抜粋して紹介する。
調査概要
◆調査名:タイパ意識とサイト・アプリの表示速度に関する調査
◆調査期間:2024年12月26日~12月27日
◆調査手法:インターネット調査
◆調査対象:直近1カ月以内にECサイトを利用したことがある15~69歳の男女
◆回答者数:全国10~60代の男女1,200名
◆出典:タイパ意識とサイト・アプリの表示速度に関する調査(Repro株式会社)
半数以上がタイムパフォーマンスを意識
仕事を除いた日常生活において「タイムパフォーマンスを意識している」が全体の57.3%(「非常に強く意識している」と「ある程度意識している」の割合の合計)で、回答者の半数以上がタイムパフォーマンスを意識しながら過ごしていることが明らかとなった。
Reproは、「意識していない」との回答者が20%程度にとどまることから、タイムパフォーマンスを意識することが当然になっているという見方もできると指摘する。
「オンラインショッピング」の際にタイムパフォーマンスを意識
日常生活におけるシチュエーション別にタイムパフォーマンスを意識する度合いを尋ねると、「食事・料理」「掃除」「買い物」「洗濯」「通勤・通学」といったルーティン化しやすい行動で大きくなる傾向が確認された。
スマートフォンやPC等のデジタルデバイスを使用した行動へのタイムパフォーマンスへの意識は、実務を伴う日常生活と比べると10%以上低いという結果となった。
デジタルデバイスの利用シチュエーションを分類し、それぞれのタイムパフォーマンスへの意識を尋ねると、「ニュースや調べ物(情報収集)」「オンラインショッピング」の際にタイムパフォーマンスを意識しているとの回答者割合が50%を超えた。
自動化による負担軽減への期待
また、デジタルデバイスの使用時間が長い人ほどタイムパフォーマンスへの負担を感じるとの傾向が明らかとなった。
タイムパフォーマンスを意識していると回答した人を対象に「タイムパフォーマンスを意識しなくてもよい生活を望むか」を尋ねると、約7割が「タイムパフォーマンスを意識しない生活を望む」と回答している。
Reproは本結果について、「テクノロジーによるさらなる時間の最適化や、自動化による負担軽減への期待がうかがえます。例えば、AIによる作業の効率化や、オンラインショッピングにおけるUX改善(ストレスのない購買体験)などが、こうしたニーズに応える手段となるかもしれません」とコメントする。
「限られた時間の中で効率化を求める一方で、必ずしもそれが理想とは限らない」という消費者の心理を理解し、利便性とゆとりのバランスを考慮したサービス設計が求められるだろう。