ブランドスイッチの理由、サプリやスキンケアでは「飽き」と「費用対効果」が多い傾向 ネオマーケティング調査

ECのミカタ編集部

サプリやスキンケアは、「ブランドへの飽き」がスイッチ理由として多い傾向|浮気されてしまうブランドに関する実態把握調査

フュージョン株式会社(以下、フュージョン)と、株式会社ネオマーケティング(以下、ネオマーケティング)は2025年3月18日、「浮気されてしまうブランドに関する実態把握調査」の結果を公表した。本記事では公表された結果から、サプリメントやスキンケアといった有形商材に関する内容を中心に一部を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
◆調査の対象:全国の18歳以上の男女
◆有効回答数:1000名
◆調査実施日:2025年2月12日〜2月13日
◆出典:「浮気されてしまうブランドに関する実態把握調査」(フュージョン株式会社)

有形商材の継続意向は比較的低い

マーケティング支援事業を提供するネオマーケティングが実施した本調査によると、自身で選んで購入・契約している商品について「今後も同じブランドを購入・契約したい」と回答した割合の上位は以下の通りとなった。

決済サービスが上位にランクインした一方、「サプリメント(プロテイン含む)」「スキンケア」「自動車」といった有形商材の継続意向は比較的低いという結果となった。

サプリ、スキンケアのスイッチ理由は「飽きたから」「費用対効果」

「今後ブランドスイッチしたい理由」について、キャッシュレス決済とクレジットカードでは「ポイント制度や割引制度が魅力的ではない」がトップとなった一方、「サプリメント(プロテイン含む)」「スキンケア」のスイッチ理由については、下記の図のように「飽きたから」「費用対効果が悪いから」が多い傾向にあることが明らかとなった。

本結果についてネオマーケティングは、「サプリメントやスキンケアは、効果が出るまでに時間がかかることが多く、『なんとなく効いているかもしれない』という曖昧な実感のままルーティン的に継続されるケースも少なくない」と考察している。

その結果「新しいものを試してみたい」という欲求が生じやすくなり、ブランドスイッチにつながる可能性があるとも。

同社はこうした状況を背景に、メーカー側としては、より効果を実感しやすい使い方の発信や、新成分の追加・処方変更といった定期的な小規模リニューアルの実施など「変化を感じられる仕組み」を作ることで、ブランドスイッチを抑えることができそうだと分析した。

継続には「品質」と「購入しやすさ」が重要

「今後もブランドを継続購入・契約したい理由」について、「サプリメント(プロテイン含む)」と「スキンケア」は、「品質が良いから」と「購入しやすいから」が継続理由のTOP2となった。

同社はこの結果について、商品の買い足しが定期的に発生し、かつファッションやコスメなどよりもルーティン的に利用されるこれらの商材は、品質の良さと同程度に「面倒な手間をかけずにスムーズに手に入ること」が重要視されているとコメントしている。

続いて、「『大切にされている』と感じる、ブランドの対応」をヒアリングしたところ、「サプリメント(プロテイン含む)」と「スキンケア」では「記念日や特別な日のお祝い」がトップとなった。

同社は「競争が激化する市場において、一度獲得した顧客をつなぎとめることは、単なる売上維持にとどまらず、ブランドの信頼性や成長にも直結する重要な課題」とコメントする。

それまで利用していたブランドを離れ、別のブランドに乗り換える「ブランドスイッチ」に関して、興味深い結果となった今回の調査。顧客の離反を防ぐことはもちろん、「自社の製品に乗り換えてもらう」ために取るべき施策についての参考にもなるはずだ。


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