世界最大級のインスタント配送サービス「Lalamove」、日本上陸後初の記者発表会を開催

奥山晶子

(左から)Lalamove Japan株式会社のマネージングディレクター中澤英誠氏、杉浦太陽、Lalamove配達パートナー島袋氏

Webやアプリから配送元と配送先を指定するだけで、近くの配達パートナーと数分でマッチングが叶う「Lalamove(ララムーブ)」は、世界13市場へ進出している香港発のサービスだ。2024年に日本へ上陸しており、2025年4月には関西地区でのサービスを開始する。

2025年3月26日、Lalamoveは「物流の2024年問題から考える『サスティナブルな配送の進化形』」と題し、新規事業や日本の物流市場における戦略、今後の展望について記者発表会を開催した。俳優・タレントの杉浦太陽をゲストに迎えた発表会後のスペシャルトークショーとともにレポートする。

世界最大の物流プラットフォーム「LALAMOVE」とは

記者会見ではLalamove Japan株式会社のマネージングディレクター・中澤英誠氏が登壇し、まずはすでに日本へ上陸しているLalamoveの概要について説明を行った。Lalamoveは、配達を依頼したい利用者と配達ドライバーを繋げるプラットフォームだ。つまり、トラックや倉庫を備えた一般的な配達サービスとは異なり、ユーザーとドライバーとのマッチングサービスである。

Lalamoveは「スピード」「透明性」「柔軟性」「経済メリット」の4点で優れた配送サービスを提供する。

スピード
配達や配達依頼は24時間365日対応しており、最短60分で到着する速さが魅力だ。

透明性
車両が満杯でも同一価格であり、荷物のトラッキングはGPSで追跡可能。またドライバーの名前や顔写真が表示されるため、安心感がある。

柔軟性
定期か単発か、即時か時間指定かといった配送の選択が可能となっている。また固定費がなく、配送車両サイズも指定可能。アプリ上で必要情報を登録するだけなので、契約は不要だ。

経済メリット
ユーザー側のメリットは、法人・個人を問わず車両1台に収まるものは一律料金であること、契約不要で、固定費がないことだ。一方でドライバー側のメリットは、効率的に収入アップでき、ステッカーの貼り付けで毎月報酬がもらえるなどの独自ボーナスがあることだ。

日本の物流にLalamoveがもたらす構造改革

中澤氏は「これだけ柔軟な配送サービスは、既存の物流業者ではなかなか提供できないがゆえに、我々も物流課題に対して構造改革の一助になるサービスだと考えております」とし、日本の物流課題を指摘した上で、Lalamoveが課題改善に貢献できるポイントを紹介した。

配送の仕組みをもっと効率的に
日本の物流課題の一つに、EC市場の拡大に伴う物流への負担増大がある。多重下請構造や繁雑な配送契約といった非効率な配送の仕組みがそれに拍車をかけており、より効率的な配送の仕組みが必要とされている。Lalamoveでは、荷主とドライバーを直接マッチングすることで中抜きを最小化してより効率的な配送を実現し、また必要なときに必要な車両数をアプリから依頼するため、煩雑な契約がいらない。

ドライバーが増えにくい環境
日本はドライバーの高齢化が進み、新規参入するドライバーも少ないため、深刻なドライバー不足となっている。また多くは専業ドライバーで、忙しさが職場離れの原因の一つとなっている。Lalamoveでは、ドライバーは兼業可能であり、新規のドライバーを創出できる。また自分の裁量で働けるため、ノルマがない。さらに単発のギグワークなのに、ステッカーを車両に貼っただけで特典があるなど、固定収入が入る機会に恵まれている。

中澤氏は、以上のようにLalamoveが2つの視点から日本の物流課題を解決すると述べた後、花卉業界、バイク・自転車修理業界、弁当業界という3つの業界での活用事例を示した。弁当業界の法人ユーザーからは、「従来より月間20から30%ものコストカットが見込める」という声もあるという。

今後は関西エリアへ進出、セルフ引っ越しサービスを新規展開

2024年から東京で日本の事業を開始したLalamoveは、2025年2月からは、一都三県に加え、群馬、茨城、山梨などへ拡大し、2025年4月1日から大阪に進出。5月からは関西全域にエリアを拡大予定だ。

なお、単身や小規模引っ越しの配送サポートに特化した軽貨物車両による「セルフ引っ越し配送」サービスをスタートしている。最近は「引っ越し難民」という言葉が出てきているくらい引っ越しが高額になり、また希望する時期に予約が取れない状況になってきている。Lalamoveは2時間7500円からという価格で荷物の配送だけを行うため、梱包や家財の設置は行わないものの、安価ですぐ引っ越しができるサービスとして需要が高まってきているという。

また、大型車両として1トンのバン型車両を追加する。ユーザーの「もっと大型の車両もほしい」との声を受けてのサービス拡大だという。

中澤氏は「Lalamoveはまだまだ新しいサービス。色々なお声を頂戴して、サービスを改善していきたい。物流をもっと自由に、もっとスマートにというスローガンの中で、皆様にとって何が重要なのか、何がスマートかを、ご意見を伺いながら日本全国にサービスをお届けしたいと考えております」と話し、会見を締めた。

旅行、買い物、引っ越し…活用の幅が広い

発表会後には、スペシャルトークショーとして俳優・タレントの杉浦太陽が登壇し、ユーザー目線からLalamoveの魅力を語った。大阪出身の杉浦は「18歳で上京したが、引っ越しは高額なので、当時このサービスがあれば使っていた」「大家族なので、旅行や帰省、買い物の際に配送をその場でお願いできるのは心強い」など、価格の安さや多用途での使い方ができることに言及した。

「物流版Uber」の今後に注目

ユーザーとドライバーをマッチングするLalamoveは、そのサービスのあり方から「物流版Uber」と呼ばれることもある。低価格、スピーディーな配送マッチングアプリは、物流の構造改革をどこまでなしえるだろうか。今後も注目のサービスだ。


記者プロフィール

奥山晶子

2003年に新潟大学卒業後、冠婚葬祭互助会に入社し葬祭業に従事。2005年に退職後、書籍営業を経て脚本家経験を経て出版社で『フリースタイルなお別れざっし 葬』編集長を務める。その後『葬式プランナーまどかのお弔いファイル』(文藝春秋刊/2012年)、『「終活」バイブル親子で考える葬儀と墓』(中公新書ラクレ/2013年)を上梓。現在は多ジャンルでの執筆活動を行っている。

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