Temuが国際模倣品対策連合と提携 知的財産保護・模倣品撲滅に向けた取り組みを拡大
オンラインマーケットプレイス「Temu(テム)」は2025年5月21日、知的財産の保護とオンライン上の模倣品撲滅に向けた取り組みの拡大を目的に、国際模倣品対策連合(International AntiCounterfeiting Coalition=以下、IACC)と了解覚書(MoU)を締結したことを公表した。
IACCマーケットプレイス諮問委員会に加入
当了解覚書は、2025年5月に米サンディエゴで開催されたIACC年次総会で締結された。
この提携の一環として、Temuは新たに設立されたIACCマーケットプレイス諮問委員会(MAC)の創設メンバーとして加入。MACは、主要なオンラインマーケットプレイス、決済プロバイダー、グローバルブランドが一堂に会し、模倣品対策における協力の新たな基準を確立することを目的とした、業界横断型のフォーラムで、オンライン上で蔓延する模倣品というデジタル経済の重要課題に取り組むための共同の場を提供するという。
なお、MACの他の参加企業には、Amazon、eBayといったEコマースプラットフォーム、Mastercard、PayPal、Visaなどの決済プロバイダー、そしてApple、Chanel、Colgate-Palmolive、Disney、Ford、Johnson & Johnson、Nikeといったブランドが含まれている。
違法商品のオンライン販売に立ち向かう
今回の発表に際してTemuは、2022年のサービス開始以来講じてきた知的財産保護のための取り組みも紹介している。
◆出店者に対する厳格な審査とコンプライアンス教育の実施
◆24時間体制のアルゴリズム監視と人手による確認サポートの実施
◆効率的な削除申請が可能な専用のIP保護ポータルとブランド登録制度
◆迅速かつ正確に対応する社内の専門IP対策チーム
Temu広報担当者は本件について、「当連携は、Temuが信頼できるオンラインマーケットプレイスの構築に真剣に取り組んでいる証です。他の業界リーダーと連携し、違法商品のオンライン販売に立ち向かう強力な共同体を築いていけることを期待しています」とコメントする。
Temuは日本国内で2023年7月にサービスを開始し、豊富な商品ラインナップと手頃な価格でユーザー層を拡大している。オンライン上の模造品撲滅を目指す同社の動向を、引き続き追っていきたい。