約8割がカスハラ発生時の対応フローに「課題あり/不十分」と回答 RevComm調査

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ECのミカタ編集部

【コールセンターのカスハラ対策、その実態は?】約8割が、対応フローは「運用面で課題あり/整備が不十分」な実態 PDCAサイクルを回して継続的改善ができているのはわずか17.0%

株式会社RevComm(以下、RevComm)は2025年8月5日、カスタマーハラスメント対策の企画・運用・管理に関わっているコールセンターの責任者・マネジメント層・スーパーバイザー・リーダー・主任を対象に実施したカスハラ対策成熟度調査の結果を公表した。

調査概要

◆調査名称:コールセンターにおけるカスハラ対策成熟度調査
◆調査方法:IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査
◆調査期間:2025年6月12日〜6月26日
◆有効回答:カスタマーハラスメント対策の企画・運用・管理に関わっている、コールセンターの責任者・マネジメント層・スーパーバイザー・リーダー・主任300名
◆出典:コールセンターにおけるカスハラ対策成熟度調査(株式会社RevComm/MiiTel Call Center)

約8割が「カスハラ発生時の対応」に課題感

「あなたの勤務先では、カスハラが発生した際の対応フロー(初期対応→エスカレーション→解決→事後フォロー)はどの程度整備されていますか」(n=300)と質問したところ、「ある程度整備されているが不十分な部分がある」が36.0%、「明文化されているが運用面で課題がある」が29.7%という回答となった。

続いて、「あなたの勤務先では、カスハラ対策について定期的な見直しや改善活動(PDCAサイクル)をどの程度実行していますか」(n=300)と質問。カスハラ対策のPDCAサイクルを「定期的に実施し継続的な改善ができている」という回答は、わずか17.0%にとどまった。

半数以上がAIの活用を「効果的」と回答

「あなたの勤務先では、カスハラに関するデータの活用状況はどの程度ですか」(n=300)と質問したところ、以下の回答が上位に並んだ。

◆最低限の活用にとどまっている:32.3%
◆ある程度活用できている:30.3%
◆十分に活用できている:15.0%
◆ほとんど活用できていない:14.7%


続いて「あなたは、AIや音声解析技術を活用したカスハラ対策は効果的だと思いますか」(n=300)と質問。「非常にそう思う」が23.0%、「ややそう思う」が42.7%という回答が寄せられた。

先の質問で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、「AIや音声解析技術がカスハラ対策に効果的だと思う理由を、具体的に教えてください(複数回答)」(n=197)と質問。54.3%の人が「リアルタイムでの対応支援が可能になるから」と回答した。

カスハラに対する的確な対策を

カスハラ発生時の対応フローに関して、約8割が「運用面で課題あり/整備が不十分」であることが明らかとなった本調査。

カスハラ対策のPDCAサイクルを「定期的に実施し継続的な改善ができている」と答えたのはわずか17.0%。「実行できていない」と答えた人も17.0%に上ることが判明した。カスハラ関連データの活用状況では「最低限の活用にとどまっている」が32.3%で最も多く、「ほとんど/全く活用できていない」も17.0%にのぼる。

AIや音声解析技術を活用したカスハラ対策に関しては、65.7%から「効果的」との声が寄せられた。その理由の上位回答は「リアルタイムでの対応支援が可能になるから(54.3%)」、「客観的なデータに基づいた分析ができるから(48.7%)」だった。

カスハラは実態を正しく把握し、的確な対策を講じていきたいテーマだ。本調査結果を、体制の見直しや強化の検討材料に役立てたい。


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