9月・10月に着ることが多くなった服として「半袖」が最多 クロスプラス調査

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ECのミカタ編集部

 フォロー 【暑秋の洋服選びに関する意識調査】9・10月店頭に並ぶ本格秋服に6割の消費者が季節ズレを実感 秋カラー×夏素材の“暑秋”対応服へのニーズが顕在化

クロスプラス株式会社(以下、クロスプラス)は、2025年8月22日「暑秋に関する生活者の洋服選びに関する意識調査」の結果を発表した。本記事ではEC事業者へ向け、一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査方法:インターネット回答
◆調査期間:2025年7月25日〜7月27日
◆調査対象:全国の20~50代の女性
◆調査人数:500名
◆調査元:クロスプラス調べ
◆出典:暑秋に関する生活者の洋服選びに関する意識調査(クロスプラス株式会社)

“服装の季節感”が崩れつつある

「近年の異常気象(残暑など)を踏まえて、9月・10月にほしいと思う服に変化がありましたか?」という問いに対して、「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人が合計で4割にのぼり、気温に合わせた服装選びに変化を感じている人が一定数存在することが明らかとなった。

また、「近年の気温変化を踏まえ、9月・10月に着ることが多くなった服は?」という設問では、最も多かったのが「半袖Tシャツ(323人)」で、次いで「長袖Tシャツ(132人)」「半袖ワンピース(71人)」「半袖ブラウス・シャツ(54人)」が続く。

クロスプラスはこの結果に対し、「今までは“秋らしさ”を感じていた時期でも、残暑が長期化していることで季節と気温のギャップが生じ、生活者の間で“服装の季節感”が崩れつつあるという実態がうかがえます」とコメントしている。

機能性と季節感を両立させた服が求められる

「見た目は秋らしいのに、涼しく快適に過ごせるといった機能性が持つ秋服があれば購入したいと思いますか?」という設問では、6割が「購入したい」と回答。

また、そうした「“暑秋対応服”に期待する機能」としては「おうちで洗える(192人)」「通気性(184人)」「シワになりにくい(146人)」など日常生活での快適さとケアのしやすさが挙がった。さらに「UVカット対策(140人)」「吸水速乾(119人)」「接触冷感(117人)」といった、暑さ対策ならではのニーズが引き続き支持されていることが明らかとなった。

秋の気配と夏の暑さが入り混じる時期には、機能性と季節感を両立させた服が求められていることが、生活者のリアルな声から浮き彫りになった。

残暑が続く気候を「暑秋」と名付ける

クロスプラスは気候変動によって夏が長期化し、9月10月も残暑が続く気候を「暑秋(しょしゅう)」と名付け、消費者の服装ニーズにどのような変化をもたらしているのかを可視化した。

本調査では9月・10月に本格的な秋物が並ぶことに対して、6割の消費者が不満を抱えていることが明らかとなっている。不満の理由に、「気温に合う服が少ない」「季節感と温度が合っていない」といった回答が上位に並ぶ。“今の気温にちょうどいい服が見つからない”というジレンマが生まれていることがうかがえる。

アパレルを始め、ファッションアイテムを扱う事業者は、本調査結果を参考に季節感の概念を改め、消費者ニーズに応じた商品ラインナップを検討したい。