Cake.jpと関通が資本業務提携 スイーツ業界の物流課題の解決を推進
株式会社Cake.jp(以下、Cake.jp)は2025年8月26日、株式会社関通(以下、関通)と、冷凍スイーツ・洋菓子業界の物流基盤構築を目的とした資本業務提携契約を締結したことを発表した。
“業界共通インフラ”として機能
Cake.jpは、関通の資本業務提携によって実現する「2つの柱」について、以下のように説明する。
◆WMSソリューション「トーマス for Sweets」
スイーツ業界向けに最適化された在庫・ロット・賞味期限管理機能を搭載。冷凍・冷蔵・常温すべてに対応した、洋菓子企業専用のWMS(倉庫管理システム)を提供。Cake.jp経由で導入支援から運用サポートまでを一気通貫で行う。
◆フルフィルメントセンター「Cake.jp Sweets BASE(スイーツベース)」
関通が持つ高機能な物流インフラを活用し、スイーツ業界に特化したフルフィルメント拠点を開設。Cake.jp加盟店・OEMパートナーに加え、Cake.jpに加盟していないケーキ・洋菓子店や新規参入事業者も利用可能な体制を整備する。スイーツ業界全体の物流を支える“業界共通インフラ”として機能する方針を示す。
なお、フルフィルメントセンター「Cake.jp Sweets BASE(スイーツベース)」は現在、2026年8月の稼働へ向け準備が進められている。
“スイーツ業界専用”の物流基盤構築
近年、冷凍技術の進化、ライフスタイルの変化に伴う消費者ニーズの多様化を背景に、冷凍ケーキ・冷凍スイーツの需要が急伸。市場調査によれば、2025年の冷凍デザート市場規模は約1兆円とされ、今後も年平均7.75%の高い成長率が予測されているという。
一方、EC・卸販売の拡大とともに、下記のような物流課題が顕在化しつつあるとCake.jpは指摘する。
◆冷凍・冷蔵・常温など多温度帯の一元管理
◆小ロット多品種への対応
◆賞味期限やロット単位の正確な在庫管理
◆販路別(通販・卸・店舗)に応じた柔軟な出荷・梱包
こうした課題を解決すべく、株式会社関通とCake.jpは、業界特化型の物流インフラを共創することを決定。“スイーツ業界専用”の物流基盤構築を目的としたサービスを開始するに至った。
「スイーツ業界総合支援プラットフォーム」構築を目指す
株式会社Cake.jp 代表取締役の高橋優貴氏は、本提携について次のようにコメントしている。
「スイーツ市場の拡大・多様化が進む中、業界に特化した物流インフラの整備は、持続可能な成長に向けた重要な基盤と認識しています。今回の関通との提携は、スイーツ業界が抱える構造的な課題に真正面から取り組み、次世代のスイーツ体験を支えるための大きな一歩となるものです。“スイーツの新しい当たり前”の実現に向け、今後も業界の発展に寄与してまいります」
2025年は「トーマス for Sweets」導入10社以上、「Cake.jp Sweets BASE」の本格稼働を目指し、順次サービス拡大を進める。
さらに将来的には、原材料調達・販促支援・金融機能なども視野に入れた「スイーツ業界総合支援プラットフォーム」構築を目指すとした。業界課題を解決し、さらなる発展へと導く取り組みとして期待が集まる。