疑問や困りごと解決に利用するチャネル最多は「公式サイト」 ラクス調査

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ECのミカタ編集部

【約7割が解決できずに有人対応に移行した経験あり】チャットボットやFAQページに期待される“問い合わせ削減”に潜む落とし穴と改善策

株式会社ラクス(以下、ラクス)が提供する問い合わせ管理システム「メールディーラー」は、2025年9月8日、「問い合わせ機能の利用実態と改善案」に関する調査結果を公表した。

調査概要

◆調査期間:2025年8月21日~8月25日
◆調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
◆調査人数:1008人
◆調査対象:調査回答時にチャットボット・FAQページ(よくある質問)などの自己解決チャネルで問い合わせした経験があると回答したモニター
◆調査元:株式会社ラクス
◆モニター提供元:PRIZMAリサーチ
◆出典:「問い合わせ機能の利用実態と改善案」に関する調査(株式会社ラクス)

「公式サイト」が最も参考にされる

本調査では「商品やサービスに関する疑問や困りごとを自己解決しようとするとき、まずどのチャネルを使うことが多いか」を質問。その結果「公式サイトのFAQページ(よくある質問)やヘルプ・ガイドページ(44.3%)」と回答した人が最も多くなった。

この結果の背景について、ラクスは「公式の情報として信頼でき、サイト内からもすぐにたどれるアクセスのしやすさがあると考えられます」と分析する。

公式チャネルでの解決は約7割

続いて「直近で前設問のチャネルを使って調べたとき、最終的に解決できたか」と質問。「チャットボット」「公式サイトのFAQページ(よくある質問)やヘルプ・ガイドページ」など多くのチャネルの解決率は約7割となり、公式のチャネルであっても「完全な解決」には至らないケースも一定数あることが分かった。

次に「解決できた」と回答した人に、「解決できたとき、特に『良かった』と感じたポイント」について質問。チャットボットと公式サイトのFAQページ(よくある質問)やヘルプ・ガイドページについては、いずれも「非対面での手軽さ」と「ストレスなく即時解決できる」点が評価された。

時間と信頼性に高い期待

「自己解決チャネル(チャットボット・FAQページ)において、最も重視すること」についての質問では「すぐに解決できるスピード感(35.8%)」と回答した人が最も多い結果となった。次いで「正確な情報が得られること(26.1%)」「自分に合った答えが見つかること(22.7%)」となった。

時間的な効率を最優先しつつも、内容の信頼性とパーソナライズ性にも高い期待がある様子がうかがえる。

本調査では、チャットボットやFAQページはサービスに関する困りごとを解決する手段として定着しているものの、約7割が解決できずに有人対応に移行した経験があることが明らかになった。

主な課題は「必要な情報が見つからない」「自分のケースに当てはまらない」といった情報不足や、「ピント外れの回答」「使いにくさ」といった設計上の問題となっている。自社のサービス改善の参考として、より利便性の高い問い合わせ体験の提供につなげたい。