山陰の老舗本屋が地元漁師と連携 ECサイトを通して「とれたての魚」を配送

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ECのミカタ編集部

なぜ地方の老舗書店が魚を売るのか?地元漁師と挑む「食」と「文化」の新しいかたち

島根県松江市に本社がある株式会社今井書店は2025年10月7日、地元の若手漁師と連携し「EC通販サイトを通じて『とれたての魚』を全国に届ける」新たな取り組みを発表した。

書店という文化の場から新たな価値を発信

今井書店は創業153年を迎えた山陰の老舗書店。今回、地元漁師の挑戦を応援し、書店という文化の場から新たな価値を発信する取り組みを開始した。

◆概要
▷サービス名:本屋だから届けたい“物語”のある魚屋さん
▷開始日:2025年9月25日

◆特徴
▷今井書店が運営するオンラインストアで魚の加工品を販売、漁港から直送
▷「この魚に合うおすすめの一冊」など、書店ならではの文化的提案
▷地元漁業×地元老舗書店の異業種コラボで、地域の未来をつなぐ挑戦

2025年9月14日には今井書店松江本店の店頭で「漬け丼」の試食・販売会を行い、あわせてオンラインストアの告知を実施。店内では関連書籍を集めたブックフェアも開催し、約70名が来場した。

※画像参照:なぜ地方の老舗書店が魚を売るのか?地元漁師と挑む「食」と「文化」の新しいかたち(株式会社今井書店)

「海と人の物語」を届ける

本件について、今井書店は次のようにコメントする。

「本を通じて地域の文化を支えたいと願う私たち今井書店と、地元を持続可能な漁村にしようと知恵を絞り行動する島根半島の漁師たち『御津(みつ)フィッシャーマンズファクトリー』。地元を元気にしたいという思いが共鳴し合いました」

物語を伝えてきた同社が、次に届けたいのは「海と人の物語」だと説明する。

朝、漁に出る漁師たちのまっすぐな姿や、季節ごとに変わる海と魚の表情。それらすべてに宿る物語を、食品という形で顧客に届ける。本屋だからこそできる施策、そして地域創生へ向けた取り組みとして今後の展開に期待が寄せられる。