BFCM・ホリデーシーズンの平均支出予定額、前年比16%増 Shopify Japan調査
Shopify Japan株式会社は2025年10月27日、今年のホリデーシーズンに関する消費者動向調査の結果を発表した。BFCM(Black Friday Cyber Monday)とは、アメリカで毎年11月の第4木曜日に祝われる「感謝祭」の翌日に始まるブラックフライデー(Black Friday)と、その週末後の月曜日に行われるサイバーマンデー(Cyber Monday)の2つの大規模なショッピングイベントの略称。近年、日本でも開催されつつあるが従来の「年末セール」「お正月セール」と区別したプロモーションとして、展開される傾向がある。
調査概要
◆調査時期:2025年8月
◆調査会社:調査会社Sapio Research
◆調査対象:日本を含む9つの市場における消費者および中小企業経営者・意思決定者
◆調査人数:消費者1万8000人、中小企業経営者・意思決定者7500人
◆出典:ホリデーシーズンに関する消費者動向調査(Shopify Japan株式会社)
※調査対象のホリデー期間として、ブラックフライデー・サイバーマンデー(BFCM)、クリスマス、年末年始など、各地域で関連性の高い主要なセールイベントが含まれる。
BFCM期間中の平均支出予定額、前年比16%増見込み
日本国内では、2000人以上の消費者および500社の中小企業から得た回答に基に分析。BFCM期間中の平均支出予定額は、前年比16%増の1万5387円となった。
インフレや生活費上昇といった経済的な不安が続く中でも、支出額は前年より2000円以上増加。また2024年のBFCM期間中には、Shopifyプラットフォーム上での日本国内の売上が前年比54%増を記録し、平均購入金額は1万2349円に達した。

この調査結果について、Shopify Japanカントリーマネージャー 馬場道生氏は「この需要を取り込み、長期的なロイヤルティを築くためには、単なる価格訴求にとどまらず、スピードと信頼性、そして革新性を兼ね備えた一貫性のあるコマース体験を提供することが不可欠です」とコメントする。
低価格帯商品はオンラインで購入する傾向
16%の日本の消費者が「昨年よりも早くホリデーショッピングを始める予定」と回答し、うち9%は9月末までにすでに買い物を始めている。一方、10月以前にプロモーションを実施予定の企業は9%にとどまった。
若年層や高額支出層は活発であり、18〜34歳の33%がホリデーシーズンを「楽しみにしている」と回答。さらに5万円以上の支出を予定している層では、そのの割合は42%に達している。
また、30%の消費者が「オンラインと実店舗での購買を均等に行う予定」と回答。31%が「小物はオンラインで、大きな買い物は実店舗で購入する」と回答し、27%の消費者が「オンラインで閲覧した後、実店舗で購入する」という行動も可視化された。
81%の日本企業がAIツール活用に積極的
今年のホリデーシーズンにおいて、日本の消費者の51%がAIを活用する予定と回答した。

主な目的は、「商品発見」や「お買い得情報の取得」となったが、AIに対する慎重な見方も根強く、57%が企業によるAI活用に懸念を示し、67%が「人から購入することが重要」と回答した。
一方、企業側ではAIへの投資が進んでおり、81%の日本企業が、パーソナライズドレコメンデーションやショッピングアシスタント、業務支援などのAIツールを「今シーズン投資済み」または「今シーズン投資を予定している」と回答している。
購買行動が変化する中において、常に柔軟な対応を心がけることが重要となるだろう。本調査結果を参考に、BFCMおよび年末商戦へ向けた施策を検討してほしい。


