YTGATEとECのミカタ、EC事業者へ「決済承認率の可視化診断」を共同提供開始
株式会社YTGATEとMIKATA株式会社(以下、当社)は2025年11月4日、共同でEC事業者向けに「決済承認率の可視化診断」を提供開始した。本取り組みは、増加し続けている「クレジットカードの不正利用被害」の影響で、真正な購入者による取引が防御的に否認され、売り上げ機会の損失につながっている状況の解消を目指すもの。
自社の決済承認率を可視化
本取り組によって、EC事業者が「自社の決済承認率を可視化できるオンライン診断」を共同で提供する。
事業者がフォームに回答すると、可視化診断ツール「YTGuard」を1カ月間無料でトライアル利用できる。さらに、ECのミカタ特典としてYTGATEが保有する決済データに基づき、決済承認率ランク(A〜H)および改善傾向をまとめた「健康診断レポート」を送付。診断では、YTGATEの決済専門コンサルタントが、金額帯・商材カテゴリ・カードブランド・デバイス別など複数の観点から分析を実施。同業種・同規模の平均承認率と比較することで、自社の位置づけや課題を客観的に把握することが可能だ。
初回分析として、年商30〜100億円規模の自社EC事業者100社を対象に診断を行った結果、平均承認率は83.7%にとどまり、約半数の企業が85%未満(Cランク以下)に位置していることが明らかになった。この結果はEC業界全体においても、承認率改善の余地が大きいことを示している。
「買いたいのに買えない」状況が発生
国内のEC市場が拡大を続ける一方で、クレジットカードの不正利用被害も年々、増えている。こうした状況を受け、カード会社各社は不正防止を目的に審査を厳格化。その影響で、真正な購入者による取引まで防御的に否認されるケースが増加している。その結果「買いたいのに買えない」という状況が、多くのECサイトで発生し、売上機会の損失につながっている。
YTGATEはこれまで、決済承認率や否決理由を可視化するSaaS「YTGuard」を通じて、50社を超える大手EC事業者の承認率改善を支援してきた。一方、当社は、日々多くのEC事業者に向き合い、現場の声を拾い上げてきた業界メディアとして、同じ問題意識を共有している。
今回、両社は「EC事業者の課題を可視化して、業界全体の発展に貢献したい」と共鳴し、本取り組みが実現した。
決済の“見える化”をより広く浸透させる第一歩
本件について、両社代表は次のようにコメントしている。
◆株式会社YTGATE 代表取締役 高橋祐太郎氏
「ECのミカタさまは、長くEC事業者に寄り添い、業界を牽引してこられた存在です。今回の協業は、『本当にEC事業者のためになる知見を届けたい』という想いを共有し、決済の“見える化”をより広く浸透させていくための第一歩だと考えています」
◆当社 代表取締役社長 小林亮介
「この度、多発する不正利用の増加や決済環境の変化をEC業界の課題と捉え、『決済が通らない』ことが売上や顧客体験に大きく影響している現状を踏まえ、今回の取り組みを通じて、EC事業者の課題解決と業界の成長に貢献していくため活動していきたいと考えています」
本取り組みを通じて「ECサイトにおける決済承認率の実態」を可視化。それにより「決済が通らないことによる売上損失」の解消を目指す。今後の展開にぜひ、注目いただきたい。


