「初売り・福袋」7割以上が「購入しない」 あるるモール調査
株式会社システムリサーチが運営する「創作品モールあるる」(以下、あるるモール)は2025年11月27日、「初売りの購買行動」に関する意識調査の結果を発表した。
調査概要
◆調査対象:10代~60代の女性
◆調査期間:2025年11月18日
◆調査機関:クラウドソーシングサイト
◆調査方法:各質問項目の回答割合を算出
◆有効回答数:200名
◆出典:創作品モールあるる
◆調査データ:初売り・福袋の利用意向に関する調査(株式会社システムリサーチ、創作品モールあるる)
初売り・福袋の需要が大きく低下
本調査の結果、来年の初売り・福袋を「購入しない」と回答した人は73.0%にのぼった。年始の恒例イベントとして親しまれてきた初売り・福袋の需要が、大きく低下している実態が明らかになった。

この結果について、あるるモールは「節約意識の高まりや、年末年始の過ごし方の多様化などを背景に、“初売り離れ”が進行していることが読み取れます。初売りの『目的買い』としての役割は、以前と比べて大きく縮小しています」とコメントしている。
EC購入の理由は利便性や効率改善
初売り・福袋の購入において、ECを選ぶ理由トップは「並ばずに購入できるから」で60%を占めた。
利便性や効率改善を重視する層が一定数存在していることがうかがえる。また、“中身公開型の福袋”の増加も、EC派にとっての後押し材料となっていると考えられる。

一方、店頭での購入を選んだ理由トップは「年始の雰囲気やワクワク感を味わいたい」が半数以上を占めた。リアル店舗ならではの「空気感」「体験」「ライブ感」が、購買理由の中心であることが明らかになった。
“初売りには行かない”という層が増える一方、店舗を訪れる人は「商品そのもの」よりも “年始の雰囲気を味わう体験” を求めているのが特徴となる。
“目的買い” から “気分を味わうイベント” へと変化
「初売りを利用したいか」という質問においても、59.0%が「利用しない」と回答。初売りは以前ほどの「買い物イベント」としての存在感を持たなくなりつつあることが見受けられる。

本調査結果について、あるるモールは以下のようにコメントしている。
「初売り・福袋の需要は減少傾向にある一方で、リアル店舗の持つ“雰囲気・ワクワク感”という体験価値は根強く支持されていることが明らかになりました。初売りは “目的買い” から “気分を味わうイベント” へと変化しつつあります。ECの利便性を求める層は一定数存在するものの、年始という特別な時間に求める価値は、今もなおリアルの場に残っているようです」
今後の初売り商戦では、「リアルでどんな体験価値を提供できるか」「ECでどのように体験要素を演出するか」という2点が、購買行動を左右するポイントとなるだろうと続けた。今年も残すところあと1カ月を切った。本格化する年末商戦の施策へ向け、本調査内容を参考にしたい。


