★かっことNTTデータが業務提携 クレジットカード不正防止体制を強化

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ECのミカタ編集部

Cacco、NTTデータとクレジットカード不正利用対策で業務提携

かっこ株式会社(以下、Cacco)は2025年12月10日、株式会社NTTデータと、EMV3-Dセキュア(以下、EMV 3DS)領域でクレジットカード不正利用対策の強化に向けて業務を提携した。

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不正検知の高度化を推進

本提携により、両社はEMV 3DSの仕組みの一部で連携。カード会社とEC事業者の双方の視点を踏まえた、不正検知の高度化を推進する。

2025年3月より全てのEC事業者に対してEMV 3DSの導入が義務化される中、既に62%(※1)の事業者が導入を完了している。

EMV 3DSは、オンライン決済時にカード会員の本人認証を行う国際的な標準仕様である。その中核を担うのがACSで、カード会社(イシュアー)側で利用者の認証を安全に処理するための中枢システムだ。今回のCaccoとNTTデータとの連携は、クレジットカード決済市場全体の健全な成長に寄与する新たな取り組みとして重要な一歩となることを意図している。

※画像元:Cacco、NTTデータとクレジットカード不正利用対策で業務提携(かっこ株式会社)

業界全体における不正防止力の強化が期待

近年、EC市場の拡大に伴い、クレジットカード不正利用被害は増加傾向にある。

NTTデータは、カード会社向けに本人認証基盤「ACS(※2)」を提供しており、国内主要クレジットカード会社の多くに採用されている。

一方、Caccoは、累計12万サイト以上のEC事業者に対して不正検知サービス「O-PLUX」を提供し、安全なオンライン取引を支えている。CaccoはこれまでにもACSベンダーとの協業を通じて、不正検知技術の精度向上に取り組んできたが、今回のNTTデータとの提携は、そうした実績をさらに発展させるものとなる。

リスク検知の精度を一層強化

本提携についてかっこ株式会社 代表取締役社長 岩井裕之氏は、次のようにコメントしている。

「NTTデータ様との連携は、これまで当社がACSベンダー各社と培ってきた協業の成果をさらに深化させるものであり、国内最大規模の認証基盤を有するNTTデータ様の技術と、当社の不正検知技術を掛け合わせることで、クレジットカード決済領域におけるリスク検知の精度を一層強化し、オンライン取引におけるユーザーの安心感と加盟店の信頼性向上を実現してまいります」

不正対策のさらなる高度化を推進し、決済業界全体の信頼性向上、持続的な市場発展、そして企業価値の向上を目指している。今後の動向に期待したい。

※1:EC事業者実態調査 2024年11月(Cacco)。
※2:EMV 3DSは加盟店・決済ネットワーク・カード会社(イシュアー)の三者が協調して本人認証を行う。このうちイシュアーにて提供するシステムをAccess Control Server(ACS)という。


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