Azoopが2026年「物流業界予測」を発表 激動の1年の予測
株式会社Azoopは2026年1月7日、法規制の動向などをもとにした「2026年物流業界予測」を発表した。
2026年を物流「うみだし元年」と定義
Azoopは、2026年を物流「うみだし元年」と定義。法的な強制力を伴って業界の「膿(うみ)を出す」プロセスと、経営レベルでの改革により新しい物流と商慣習を「生み出す」プロセスが同時に進行する「かつてない激動の1年になる」と予測した。
「うみだし元年」を支える2つの法的背景は以下の通り。
◆改正下請法(取引適正化法)の施行により悪質事業者を排除
これまでの物流業界で常態化していた「口頭発注」「買いたたき」「不明確な契約条件」といった商慣習に対し、改正下請法(取引適正化法)による法的メスが入る。この厳格化により、コンプライアンスを守れない事業者の淘汰が加速。
◆物流統括管理者(CLO)選任義務化で経営の質が変わる
2026年4月より、一定規模以上の企業に物流統括管理者(CLO:Chief Logistics Officer)の選任が義務付けられる。権限を持った役員クラス(CLO)が前面に立ち、コンプライアンス遵守を前提とした契約交渉や労働環境の整備を行うことで、現場に負担を強いるだけの古い体質から脱却し、ホワイトで持続可能な新しい物流モデルが生み出される。
2026年の業界変化予測
Azoopは2026年の業界変化について、次のように予測している。
◆「隠れ違反」の消滅と適正運賃の浸透
CLOの管理下では、点呼の未実施や違法残業といった「隠れ違反」は経営リスクとして排除される。法令遵守コストが正しく運賃に転嫁されるようになり、真面目にルールを守る運送会社が正当に利益を得られる環境が整う。
◆新たなパートナーシップの構築
荷主企業は、コストの安さよりも「取引適正化法(下請法)を遵守しているか」「CLOによる管理体制があるか」を選定基準にするようになる。これにより、多重下請け構造が崩れ、実運送会社と荷主がより直接的で対等なパートナーシップを結ぶ動きが活発化する。
「なんとなく」会社を存続させることは不可能に
Azoop代表取締役社長CEOの朴貴頌氏は、次のようにコメントしている。
「2026年を『うみだし元年』と定義した最大の理由は、業界に残る膿を出し切るための法的な包囲網が急速に進みつつあるからです。(中略)これまでのように『なんとなく』会社を存続させることは不可能になります。5年ごとに経営の健全性とコンプライアンス遵守が厳格に審査され、基準を満たさない企業はライセンスを失う―そのような未来が、すぐそこまで来ています」
かつてない、激動の1年となりそうな2026年。健全な市場構築へ向けて、取り組みを進めていきたい。


