物流業界の半数以上が「紙・Excel」の契約書に依存 ロジテック調査
株式会社ロジテックは2026年1月26日、「物流業務における契約・取引管理の実態調査」の結果を発表した。本記事では、EC事業者にとって参考となる内容を中心に、一部を抜粋して紹介する。
調査概要
◆調査方法:インターネット定量調査
◆調査期間:2025年8月29日 〜 9月12日
◆調査対象:運送事業者および物流関連事業者
※トラック運送業および倉庫業に携わる実務担当者・管理者層
◆有効回答数:スクリーニング調査(n=7742)、本調査(n=328)
◆実施主体:株式会社ロジテック(キャムコムグループ)
◆出典:物流業務における契約・取引管理の実態調査(株式会社ロジテック)
半数以上が契約書をアナログ管理
運送会社との契約書管理の方法について質問したところ「紙で保管」が約35%で最多だった。「Excel・Wordで管理」も約18%となり、紙とExcelを合わせたアナログな管理方法が過半数(53.3%)を占める結果に。従来型の管理方法が、依然として主流である実態が浮き彫りになった。

続いて、契約書の「紛失や期限切れ」「未締結」といったトラブルの有無について質問。54.8%の企業が「契約条件の認識違い」「更新漏れ」「責任範囲の不明確さ」といった、契約起因のトラブルを経験していると回答した
契約管理の不備が、日常業務だけでなく取引関係にも影響を及ぼしていることがうかがえる。

システム導入の鍵は「コスト」
2024年の物流二法改正について聞いたところ、物流関連法改正について「内容は理解している」と回答した企業が一定数あった。その一方で、契約管理や業務フローに反映できている企業は、限られていた。
制度の認知は進んでいるものの、「どこから着手するべきか分からない」「既存業務を変えられない」といった理由から、実行段階で足踏みしている企業が多い実態が浮き彫りになっている。

管理システムの導入時に重視する点については「イニシャルコスト(導入時の費用)」、「ランニングコスト(導入・運用コスト)」、「操作のしやすさ」「法令への適合性」が上位に挙がった。
高機能であっても、「コスト負担が大きい」「現場で使いこなせない」「法改正に対応できない」場合は導入が進まず、現場に定着しやすい仕組みが求められている。

物流業界全体の業務リスク低減を推進
本調査結果について、ロジテックは次のようにコメントしている。
「契約管理の整備は、法改正対応を含むさまざまな課題が同時並行で求められる中で後回しにされやすい一方、取引リスクの抑制や意思決定の精度に直結するテーマであることも浮き彫りになっています。 調査結果からは、契約リスクの最小化に向けた次の一歩は、属人的な運用に依存しない管理体制への移行であることが読み取れます」
同社は今回の調査結果に基づき、契約管理の標準化・デジタル化を通じて、物流業界全体の業務リスク低減を推進する方針を示す。EC事業者としても、持続可能な物流の実現に向けた取り組みを、進めていく必要があるだろう。


