長引く値上げに消費者の「メリハリ消費」が加速 オールアバウト調査
株式会社オールアバウトは2026年2月26日、買ってよかったに出会えるレコメンドメディア「イチオシ」において、「値上げ時代の節約と贅沢に関する意識調査」の結果を発表した。
調査概要
◆調査期間:2026年1月15日~1月29日
◆調査対象:全国の10代~60代の男女
◆有効回答数:368名
◆調査手法:インターネット調査
◆出典:値上げ時代の節約と贅沢に関する意識調査(株式会社オールアバウト)
節約で削るものVS贅沢で守るもの
「真っ先に節約したい」と「絶対に譲れない」カテゴリを比較すると、同じ食費や趣味でも明確な「ランクジャンプ」が発生していることが明らかとなった。

「趣味・教養」等は節約ランキングでは下位(10位〜12位)だが、贅沢ランキングでは2位・5位へ一気に急浮上した。オールアバウトはこの結果について「消費者がこれらを余暇ではなく『自分を保つ最後の砦』と位置づけている証拠です」と分析する。
「自炊用の食料品」は、節約したいカテゴリ(44.6%)と、絶対に譲れないカテゴリ(28.0%)の両方でトップ3にランクイン。一品ごとに「安さで割り切るもの」と「質を追求するもの」を分ける、非常にシビアな“目利き消費”へ変化していることがうかがえる。
贅沢の理由は「精神的リセット」
贅沢を譲れない理由の1位は「精神的リセット」が45.1%でトップになった。
値上げや節約による日々のストレスを、特定の「譲れない贅沢」で相殺しようとする、現代人の切実な「メンタルケア消費」の実態が浮き彫りになった。「代わりがあるものは安く、代わりがないものには高く」という判断基準が非常に明確になっている。

オールアバウトは「節約理由の4位に『贅沢のための軍資金作り(14.7%)』が入っている点に注目です」と指摘。
生活が苦しいから消極的に削るのではなく「本当に使いたいところにお金を回すために、他を戦略的に捨てる」という、ポジティブかつ能動的な一点豪華主義の層が一定数存在している。節約は「我慢」ではなく、贅沢のための「投資」として機能している様子がうかがえる結果となった。
定番品へ戻る「Uターン消費」が加速
買い物での「後悔経験」がある層は67.9%と半数以上を占めた。特に失敗が「よくある」層は、42.1%が生活全体の満足度が低いと回答しており、これは失敗の少ない層(22.6%)の約2倍。安易なブランドスイッチによる機能不足やストレスが、人生全体の充足感を押し下げている実態が明らかとなった。
オールアバウトはこの結果について「不快な体験を経て、消費者は『絶対に失敗したくない』という心理から、高くても確実に満足できる信頼の定番品へ戻る『Uターン消費』を加速させています」とコメントする。
長引く値上げ局面において消費者は単に支出を削るのではなく、自身の生活の質を維持するために「お金を削る領域」と「お金をかける領域」を明確に分ける“メリハリ消費”が顕著になっている。本調査結果を参考に、顧客心理を活かした施策を検討が求められる。


