メルカート、分析から実行まで伴奏する「AIエージェント一体型DWH基盤」を構築
株式会社メルカートは2026年3月5日、クラウドECサイト構築プラットフォーム「メルカート」において、分析・提案・実行の全プロセスをAIがサポートする「AIエージェント一体型データウェアハウス(以下、DWH)基盤」を構築したことを発表した。
日常の会話から施策をアシスト
DWH基盤はEC担当者が自然言語で問いかけるだけで、売上課題の特定から具体的な施策提案、さらには管理画面内での実行(会員グループ作成等)までをAIがアシストするものである。
メルカートは本基盤の特徴について、次の内容を挙げている。
◆「分析・提案・実行」を一貫したプロセスで完結
▷「5月の売上課題は?」と問いかければ、AIがセッション・客単価・CVRの中からボトルネックを瞬時に特定。
▷分析結果に基づき、AIが具体的な改善策を未来予想(シミュレーション)と共に提示。
▷AIが提案した施策に対し「実行」を指示するだけで、メルカート内の会員グループ登録や、合わせ買いを促進する関連商品設定までを自動で行う。
◆対話型AIによる意思決定の迅速化
▷日常の言葉で、AIを壁打ち相手にしながら、迅速かつ納得感のある経営判断が可能。
◆セキュリティと深い分析を両立
▷氏名や詳細な住所などは除外(都道府県レベルに匿名化)しつつ、行動分析に必要な「会員ID」や「エリア特性」の保持を実現。
▷注文、アクセスログ、会員属性、マニュアル記事までを安全に学習。Googleアナリティクス等では追いきれない、1stパーティデータに基づいた高精度な分析を実現。

※画像元:分析から実行までをAIが伴走しEC運営を支援する「AIエージェント一体型DWH基盤」を構築(株式会社メルカート)
データを集積する独自設計
メルカートは「売上停滞の要因がセッション数、CVR、客単価のどこにあるのかというボトルネックの特定は、依然として担当者の経験や勘に依存しており、データに基づいた意思決定が十分に行えていないのが現状です」と指摘する。
本基盤はこうした課題を解決するため、データを単に貯めるだけの「箱」ではなく、AIが解析しやすいよう構造化されたデータ(ウエハースのように層状に整理されたデータ構造)として集積する、独自の設計を採用。機密性の高い個人情報は厳格に除外しつつ、深い顧客分析に不可欠な「会員ID」や「エリア特性」を保持することで、最高水準のセキュリティと1stパーティデータの深い分析を両立している。
事業成長にはAI活用が不可欠
メルカート代表取締役 渡邉氏は本件について、次のようにコメントしている。
「昨今のAIの急速な進化により、消費者の購買体験、事業運営ともに大きな変化を迎えています。商品を探す時代から、心地よく出会える時代へ、よりパーソナライズされた体験が当たり前になる中で、ECとしても大きな変革が求められています。事業の成長を加速させるためにはAIの活用が不可欠となり、その深化を実現するために必要なのはECの重要資産であるデータだと考えています」
同社は、ECが獲得できる高品質のゼロパーティデータ、ファーストパーティデータをDWHに集約。加速を続けるAIを最大限活用できる、CXプラットフォームに進化させる方針を掲げる。
AIを「良き相談相手」としながら、担当者が納得感を持って迅速に意思決定を下す「新しいEC運営」の形に期待が寄せられる。


