2026年後半にかけて「値上げラッシュ」再燃の可能性 TDB調査
株式会社帝国データバンク(以下、TDB)は2026年3月31日、2026年4月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについて、分析した結果を発表した。
2026年に入ってから初の「値上げラッシュ」
主要な食品メーカー195社における、家庭用を中心とした4月の飲食料品値上げは2798品目、値上げ1回あたりの平均値上げ率は月平均14%となった。
単月の値上げ品目数が2千品目を超えるのは、2025年10月以来6カ月ぶり。2026年に入ってから、初の値上げラッシュとなる。
4月としては前年(4225品目)を1427品目・33.8%下回るほか、調査を開始した2022年以降でも4月としては2番目に少ない水準となった。飲食料品における値上げの勢いは、前年に比べて小康状態で推移している。

※画像元:「食品主要195社」価格改定動向調査―2026年4月(株式会社帝国データバンク)
モノ由来の値上げが多くを占める
値上げ要因では、特に原材料などモノ由来の値上げが多くを占めた。
「原材料高」の影響を受けた値上げは99.8%となり、集計を開始した2023年以降で最多。値上げ要因で前月から上昇したものは、電気・ガスなどの「エネルギー」(60.0%)、トラックドライバーの時間外労働規制などが要因となった輸送コストの上昇分を価格に反映する「物流費」(72.9%)、「円安(為替の変動)」(11.7%)の4要因となった。
中でも「円安」は前月(3.3%)から大幅に上昇している。一方、「人件費」由来の値上げは52.7%を占め、過去4年で最高水準での推移となったものの、前月からは低下した。
※画像元:「食品主要195社」価格改定動向調査―2026年4月(株式会社帝国データバンク)
2026年後半に「値上げラッシュ」が再燃する可能性
2026年の値上げは、春先にかけて前年を下回る水準が続き、広範囲にまたがる原材料では記録的な不作や在庫不足を要因とした供給ショックによる値上げが一服傾向で推移した。
一方、米国とイスラエルによるイランへの攻撃で急激に高まった中東地域の地政学的リスク。ホルムズ海峡の混乱による原油供給の不安・価格上昇など、飲食料品の値上げ動向にとって、無視できないリスクが再び顕在化するなど懸念材料も多い。
※画像元:「食品主要195社」価格改定動向調査―2026年4月(株式会社帝国データバンク)
本結果を受けて、TDBは次のようにコメントしている。
「中東の混乱に端を発した原油の調達難と円安の長期化による輸入物価の上昇、小麦などの穀物類や食用油の国際的な価格上昇で、包装・資材と物流、エネルギー、輸入原材料などのコストが複合的に上振れすると、幅広い飲食料品を対象に、年後半に値上げラッシュが再燃する可能性がある」
EC事業者としては常に最新の動向を注視しつつ、適切な対応を意識していきたい。


